【風・雲雀】philemaphobia2【ディーノ】リク募集中 (ページ44)

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【番外】守らせて… ページ44

触れたい、抱きしめて愛してるって囁いたらきっと笑ってくれるんだろう。そう思うが、目の前にいる女性の相手と普段は仕事と勝手にセッティングされてく見合いに行かなきゃならねぇし

一緒にいたくても見合いにAを部下として連れてくなんて酷なこともできねぇから最近はずっと離れ離れだ。アイツは遊んでいるんだろうがその度に男遊びも酷くなるから寂しいと思ってくれてるのは分かる。

でも時間は作ってやれねーしイライラする。バレンタインの日だったかリオネルに一度厳重に釘を刺されたことがある。

【これ以上姫を泣かせたら許しませんし、少しぐらい察する能力が身につかないんですか、あなたは…これ以上姫が泣くようなことがあるなら僕が呪いますからね】

リオネルのやつは言ったことは本当にやりそうなところがあるしなんせ実は、Aの母親と同じあのファミリーの出身者なわけで本気で呪い殺されそうな予感がしてゾッとした。

『えぇ、ボスにはちゃんとお話しておきますわ』

「ありがとうございます、月姫。あなたのような方と会えて光栄です」

『ふふ、お世辞がお上手ですね』

この男もか。そう思い見るとうんざりする。でも自分のせいだってよく分かっているから何も言えない。最近ほとんど上司と部下の時以外話もしていないただできたのは花束を渡すことだけ。

頭のいいAだけど相当落ち込んでいるのか花言葉までは気にしなかったのか、花を花瓶に生けてはいたものの相当落ち込んでるのが印象に残ってる。

オーストラリアンローズを彼女に送った。それがどんな意味かなんて彼女は思いもしなかったんだろう。本当は在り来りな種類のバラでも良かったんだが最近話も出来ていないからそれではダメだと思った。

花には様々な花言葉が存在し色によっても違う。バラは典型的だ。赤は愛情、情熱。黄色は嫉妬。白は尊敬。ピングは上品。蕾には愛の告白なんてのもあるがそれじゃダメだった。

もっと特別な言葉を贈れたらせめてそれぐらいしか今はしてやれないから、そう思った。バラの種類を選ぶのにだけは時間をかけた。

チャーミングは離さない、カラメラは普遍的な愛…候補としてはスウィートユニークの我が心君のみぞ知るもあったけど結局選んだのはオーストラリアンローズ…これがしっくりきた。

でもやっぱり言葉じゃなきゃ伝わらないよな…そう思うと今更ながらほかに何かカードに書いとくべきだったと思う。