山猫のツレ【尾形百之助】

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道無き道を歩き始めて数日が経った


ア「見ろ杉本コタンがあるぞ。樺戸までもうすぐだけど、休ませてもらおう。」


そう言ってアシリパちゃんが指を指した先には、小さな村が存在していた。


ｰｰｰｰｰｰｰ


アイヌの家に入れてもらう為に今は家の外で待ってる状態。


掃除中らしいがだいぶ時間がかかっている。

尾形に関しては蝶を追い始めた。


『どうぞお入りください』

杉元「あっ」

「やっとだぁ…」


やっと招き入れて頂けることになり、みんなで入ろうとする。

と、アイヌよりアイヌに詳しそうな杉元が指示を出す。


杉元「全員で手を繋いで、背筋を伸ばすな。招き入れられる時は腰をかがめる長さ法だぞ」


「へぇ〜、詳しいね」


アシㇼパちゃんと牛山さんと手を繋ごうとしたら牛山さんと私の間に尾形がグイグイ入ってきた。


牛山「なんだお前…」


尾形「…」


尾形は無言で私の手を握ってきた。

やだ、なんかドキドキしちゃう


「…？ アシㇼパちゃん？」


アシㇼパちゃんの様子がなんだかいつもと違った。





囲炉裏を皆で囲む。

この家の家主であろうか、老人が何か手を動かした

どうやらそれを真似しなければならないらしいが、牛山さんがやる前にアシㇼパちゃんが声を上げる


ア「ムシオンカミ」


1人のアイヌの女性はぷっ、と吹き出していたが周りの私たちは何がなんなのか分からなかった。

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