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智
智「翔くーん、終わったぞー。」
一言だけ声をかけドアを開ける。
翔「あ、終わったの?」
翔くんは椅子に座って机に積み上げられた古い本を読んでいた。
智「翔くん、また読んでんのかぁ。俺それ読み始めるとすぅぐ眠くなっちまうからなぁ。」
翔くんが読んでいるのは俺らのご先祖様がまだ霊能力者として活動していたころの資料だ。
物置の奥深くに眠っていたのを翔くんが見つけてきた。
古くて埃っぽいし、なにより昔の言葉で書いてあるからとんでもなく読みづらい。
でも翔くんはせめて知識だけでもと辞書をひきながら読み進めている。
智「それ、何冊目だ?」
翔「んー、5冊目かな。もうすぐ読み終わるよ。でもまだまだ物置にいっぱいある。これ読むのは俺だけだろうし今度整理でもしようかな。」
智「そうだなぁ。あの中もかなりごちゃついてるからな。翔くんが使いやすいように整理してくれると助かる。」
了解、ときらきらとした笑顔で答える。
うん、今日もイケメンだ。
智「いやぁ、それにしてもほんとに翔くんの隣は居心地がいいなぁ。」
翔「それはどうも。」
負のオーラに触れてるとそれだけで疲れる。うちの兄弟はわりかしみんな無い方だけど学校とかバイト先で何かあるとやっぱり周りにもやが出る。
智「負のオーラはね、霊の大好物なんだ。だから負のオーラを濃くまとった人間は憑りつかれやすいんだよ。翔くんがまとわない人でほんとによかった。」
憑りつかれれば少なからず寿命が削れる。俺は翔くんのそれを少しも取りこぼしたくないのだ。
翔「大好物か…。」
翔くんは何かを一瞬考えるように呟いた。
翔「…ま、でも俺には関係のない話かな。憑依されやすい雅紀とかは気を付けてやらないとな。」
何を一瞬考えたのか少し気になったけど、翔くんのイケメンスマイルで全て吹き飛んでしまった。
その日は、翔くんが大学に行くまでの間のんびりと他愛もない話をして過ごした。
この時、何を考えていたのかを追求しなかったことを俺は後悔することになる。
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とうこ(プロフ) - いつも楽しく拝読させて頂いています！4か、5か…の間？のような感じで、4人でSさんの力を小さくし、小鬼？くらいの能力に抑えながら、永く同じ時間を過ごしていく…みたいな感じもどうかな？と思いました。どんな結末になるか楽しみにしています！ (2021年12月19日 19時) (
レス) @page49 id: d6b414cbbc (このIDを非表示/違反報告)
花序(プロフ) - はじめまして。いつもひっそり楽しく読ませていただいております！わたしは5を希望します。先に寿命を迎える事は悲しい事ですが翔くんの心が4人によって浄化されたらいいなと思います。そしていつかまた何らかのカタチで再会できたら幸せですね。 (2021年12月18日 20時) (レス) @page49 id: 9d25e37658 (このIDを非表示/違反報告)
まさきっち - 私は4を希望します (2021年12月16日 12時) (レス) @page49 id: 61f762c73c (このIDを非表示/違反報告)
翠奈 - ４です。でも、いつかまたあおうねってかんじでおわかれがいいです。できれば、１年後とかに４人の能カも消えて、翔くんもふつうになって５人でくらすっていうかんじがいいです。色々すみません！！ (2021年12月15日 18時) (レス) @page49 id: 87c0cb4545 (このIDを非表示/違反報告)
夏音(プロフ) - 4 なのですが、数十年後に4人の前に生まれ変わった幼い翔くんと出逢い5人で暮らすとか。ほんのりアンハッピーじゃなくなるといいなぁ。 (2021年12月15日 18時) (レス) @page49 id: 4a8a281850 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陽方向 | 作成日時：2021年11月1日 11時
