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「あっちにクラゲのブースがあるみたいだよ」
セフンくんの案内で一歩踏み入ると
ユラユラと揺れるクラゲの群れが何とも現実とは思えないほどで心を奪われた
色とりどりにライトアップされた水槽の中を舞い上がっていくそれらに
思わず息を飲んで見入っていた
「キレイ…」
独り言のように呟き同意を得ようと横を見ると
セフンくんの目は既に私を捕らえていた
「キレイ、だね」
「うん、すごくキレイだね」
それだけ言うとパッと目を逸らされた
同時に私の心拍数は上がる
ドキドキと煩い鼓動を鎮めようと
胸に手をやるけど
なかなか手強く、鳴り止みそうにない
幾つもの小さな水槽に分かれていて
種類ごとに別の水槽で泳ぐクラゲたち
「あっちも見てみよう！」
繋がれた手を無理やり引いてその場から離れる
セフンくんは黙ってそれに従っていた
大きな水槽に漂う小さな群れや大きな群れ
反射して写るセフンくんとガラス越しに目が合った
「なに？私の顔に何かついてる？」
パッと横を向いたけれど
また逸らされる
「どうかした？」
「……」
「セフンくん？」
尚、無言のセフンくんは私に背を向けた
それを見ていたら、何だか前にも同じようなことがあった気がして
思い出がフラッシュバックしてくる
「もうすぐ、イルカのショー始まるみたいだよ」
セフンくんの声にそれは遮られたけれど
「イルカのショー見に行きたいな」
「うん、じゃあ行こうか」
イルカたちが華麗に舞う
水飛沫が前方にいるお客さんたちに浴びせられ
とても賑やかで
私もセフンくんもそんな雰囲気とイルカたちを見て楽しんでいた
「すごいね〜イルカって頭いいなぁ」
「ふふ、Aちゃんよりね」
「ちょっとセフンくんひどい！」
「あははは、痛い痛い」
その後はお土産を見たりプリクラを撮ったり
デート、らしいことをしながら手を繋いで歩いた
この、手を繋ぐという行為は
何だかとてもむず痒いもので
私にとってジュンミョン以外では初めてだった
電車に揺られ、帰りは送ってくという言葉に甘え
セフンくんと歩く
家が見えてきた
じゃあ、と絡められた手を解き
背を向けようとすると
腕を引かれまた体勢は元に戻る
「あの、あのさ…」
「どうしたの？」
「あの…Aちゃん」
「なに？」
「…好きです、付き合ってくれませんか？俺と…」
白い肌は照れて真っ赤になっている
セフンくんの言葉に、私もと頷いた
私もきっと真っ赤だ
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いえろう(プロフ) - 更新ありがとうございます。続きとっても気になります！楽しみに待ってます！！ (2015年12月13日 12時) (
レス) id: 543503f3fa (このIDを非表示/違反報告)
つきの(プロフ) - スホペンなんでこのお話とっても好きです！更新まってます！ (2015年10月1日 23時) (レス) id: 605b8dc09d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雫
| 作成日時：2015年7月10日 19時
