ゲームがリアルだったなんて聞いてない！！【刀剣乱舞】 (ページ5)

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世界一可愛いのは常識ページ5

「加州清光様！！加州清光様で良いのですね分かりました連れて来ますっ！」

返事も聞かずにまた消えるこんのすけ。

えっ私今めっちゃ凄い雰囲気出したじゃん？？？あれ何もなし？食い気味に確認して行っちゃう感じ？？拙者悲しいでござるよ？？？

折角の決め顔と雰囲気を台無しにさせられ、しゅん…と肩を落とす。

気分を変えようと思い手元を見ると、片付け忘れていた鞄に付けている缶バッチ。

極姿の加州が、その中で笑っている。

会える。

なし崩しのような展開だとしたって、会えるんだ。

何度夢を見ただろう。

何度夢想しただろう。

「加州…加州清光……。」

「なーに、主。」

「おぅああぁっ！！？」

聴き慣れた声と共に、ガバッと背中に重みが乗った。

なになになんなのっ！？？

ぐるりと首を動かすと、さらりとして綺麗な黒髪を持ち、これ以上なさそうに嬉しそうな赤い瞳が見えた。

私の、初期刀…加州清光、そのものだった。

「か、しゅう？」

「うん、俺だよ、加州清光。主、あぁ……主だぁあああああああああっ！！！」

「ぶっふえぇ！？」

視界が一瞬でピンクになったかと思ったら、吹雪…いいや、正確に言うなら桜吹雪が私を襲った。

つか待って！！口、口に入るもごごごご…！！

耳がキーンとなる程の声と桜に対面の感動がどっか行く。

ただ、私を抱き締めている腕があの強さがここにいることを示しているようで、凄く嬉しい。

「主っ、主ぃっ…！俺会いたかったんだよ！ずっと！！嬉しいなぁ、本当に、本当に……！五振いる中から俺を選んでくれて、すっっごく嬉しかったんだから！！」

「わっわかブフエッ落ち着いオッブちょ桜タンマオブブブブ……！」

襲い来る桜に耐えながら、小一時間程かけて加州を落ち着かせた。

桜を出しながら笑顔で主、と呼んで来る加州を見て「世界一可愛い！！！」と反射で叫んだことが桜吹雪の延長に繋がったとか、口が裂けても言えない。

とにかく、私の初期刀は可愛いのだ。