灰谷蘭推しの三途の嫁【東リべ】

にじゅう ページ21

近頃のあいつは変だった。






変だって言ったらいつもだが、どうやら灰谷兄に惚れたらしい









俺はあいつが好きだ。好きなんてもんじゃない、愛してる。








ほかの奴のとこに行くくらいだったら殺してやりたい











1回は俺の元を離れたあいつは戻ってきた。
次はもどって来ないかもしれねぇ










置いていかれたくない、置いていかないで欲しい、そのことを考えると薬をキメたみてぇに頭がまっさらになる。









嫉妬で狂いそうになる











あいつが灰谷蘭の話をする度に灰谷蘭をスクラップにしてやりたくなる












イライラする、薬をキメたい、いえではキメねぇ約束だったが、もうイイだろ









ソファに座ってあるだけの薬を飲み散らかす









飲めば気分が良くなって幸せにれる、あいつへの嫉妬を忘れていつも通りにAに接せる








はずだった




「春ちゃん？」




帰ってきた来たことすら気づかなかった


近寄ってきたあいつを押し倒す


「えっ、ちょ、」






自分でも何をしてるかわからなかった






「お前は、」







頭はまっさらなはずなのに言葉は溢れ出してくる






「お前は、俺よりあいつがいいのかよ」






体が勝手に動く
自分でも分かるくらいに声が震えていた




このままじゃあAを傷付ける
もう押し倒したんだ、嫌われたに決まってる








俺はAから離れて家を出た

あいつは俺を引き止めなかった。






車を出してアジトに向かう。
明日の準備をしよう、それから謝ればいい。




灰谷蘭を殺しちまわねぇかだけが心配だ

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