【銀魂】モ ブ の 下 剋 上 。

雇い人K ページ11

「二度と来るなよ。ゴリラ。」
「お、お妙さぁぁぁぁぁん！！」


・・・門の方から聞き覚えのある声が。


そんなことを思いながら門の方へと歩いていくと、案の定、ボコボコにされている近藤勲が居た。
居た…というか倒れていた。


すまいるで働いてる時も見慣れた光景。


何だか放っておくのも可哀そうなので、近づく。


「あの・・・大丈夫、ですか？」
「き、君は・・・？」
「今日から住み込みで働くことになりました。女中です。」

ああ、女中さんか。と近藤勲は立ち上がった。
ボコボコにされながらも笑顔でいるこの人はすごいと思う。

そしてそれでも諦めない神経も凄い。


「えっと、すごい顔ですけど、手当てしましょうか？」
「え。心配してくれるの？」

「まあ、心配するでしょう。」


当り前じゃないですか。そう言うと、近藤勲の目から涙が出てきた。

・・・え。


「ど、どうしたんですか？」

「君は優しいな！おじさん、感動したぞ！」
「は、はあ・・・・」

どれだけこの人雑な扱いされてるんだ。と思いながらもハンカチを差し出す。
そしたら余計泣かれた。

・・・どうしよう。


すると急にがしっと両手を握られ、


「この恩は忘れないからな！」

「はあ・・・？」


恩って程の事した覚えもないけれど…。

ーー名前は？


そう訊かれたので私は答えた。




「平A・・・です。」

「Aちゃんか！よろしくな！」






――――順調に進みすぎ。

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