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花三輪* ページ23

「・・・・・最っ悪だ。」

「それはこっちの台詞だよ。」

街を歩いていた中也はこの世で一番嫌いな人物と鉢合わせていた。
相手の方も厭そうに顔をしかめる。
と、何かに気付き、頸を傾げた。

「何だい?それ。」

「あ?・・・ただのおもちゃとケーキだよ。」

「君が?何のために?」

「子供と嫁への贈り物(プレゼント)だ。文句あるか」

「誰の?」

「俺の。」

「・・・・今日は四月馬鹿(エイプリルフール)じゃないけど。」

「嘘じゃねぇよ。」

「結婚なんてしていたかい?君。」

「つい最近した。」

「できちゃった婚?」

「んなわけね・・・・ある意味そうなのか・・・?いやいや、違ぇよ。」

「ふーん、中也が結婚ねぇ・・・しかも子持ち。見てみたいな。」

中也は露骨に顔をしかめる。

「誰が見せるか。」

と、云ったのだが・・・・

「あっ!パパだー!!」

「え、」

太宰の後ろから、聞き覚えのある声が。
慌てて見れば、Aと光里が居た。
買い物帰りのようだ。

「なんつー、タイミングで・・・・」

「中也さん?どうかしました?」

「いや・・・」

「パパ!今日ね、お魚だよ!光里がえらんだんだぁ!」

光里の邪気の無い笑みに、先程まで不機嫌そうにしていた中也も、表情を和らげ、光里を抱き上げた。

「そうか。どんな魚にしたんだ?」

「んっとねぇ、おいしいやつ!」

「ははっ、そりゃ楽しみだなァ。パパもケーキ買ってきたからな。」

「ケーキ!?やったぁ!」

「善かったね、光里。中也さんに葡萄酒(ワイン)買いましたから、一緒に飲みましょう。」

「あァ。ついでに、この間借りた映画も一緒に観るか。」

「良いですね!楽しみ。」

「ホラー映画だけどな。」

「ええっ!?」

「怖いなら俺にくっついとくか?」

「それが狙いでしょ!」

「まァな。」

「もう!」

「・・・何この幸せそうな家族。」

太宰が突っ込み?を入れた。
幸せそうな顔をしていた中也は一変、太宰を睨み付ける。

「未だ居たのかよ、糞太宰。邪魔すんな。」

「何か・・・夫だし、父親だねぇ。」

クスクスと笑う。

「マフィアのくせして。」

「手前・・・相変わらず根性腐ってんなァ。」

「やり合うつもりはないからね。退散するとしよう。」

「とっとと失せろ!」

「そうだ、奥さん、中也が厭になったらいつでもどうぞ。」

「〜〜〜太宰ィ!」

「あははっ、またねー」

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- すみませんコメ欄でパスワードをご教示されないという所を読んでいなくて不躾な質問をしてしまいました。申し訳ございません (2022年3月28日 18時) (レス) id: 9bee9bd17c (このIDを非表示/違反報告)
- 弱虫彼女の言行録【中原中也】のパスワードをお教えください! (2022年3月28日 17時) (レス) id: 9bee9bd17c (このIDを非表示/違反報告)
ミント - とても感動しました! (2020年8月17日 21時) (レス) id: ccb520a109 (このIDを非表示/違反報告)
ミント - とても感動しました! (2020年8月17日 21時) (レス) id: ccb520a109 (このIDを非表示/違反報告)
五月雨花火(プロフ) - あぁーもーこの作品す☆き☆これからも頑張って下さい!! (2018年8月19日 22時) (レス) id: c6a781ea39 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あも | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/huzisaki5  
作成日時:2018年5月22日 20時

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