花十八輪* ページ38
「文也!朝だよ!起きて!」
「んー、あと五分・・・」
「朝ごはん出来てるんだから!!」
「五月蝿ぇな・・・・分かった、起きるよ。」
「五月蝿いっ・・・・!?」
とある家に、ぎゃんぎゃんと騒ぐ黒髪の制服を着た少女と澄色の髪をした布団から抜け出そうとする少年が居た。
「元気だなァ。」
「ご近所迷惑だって云ってるのに・・・」
「ははっ、ま、元気なのは良いことだろ。」
「あの二人は元気すぎるの・・・・」
両親はそれぞれ対称的な反応をした。
姉弟がダイニングに入ってくる。
「お父さん、文也が五月蝿いって云ったの!」
「あ、おい!光里!父さんに云うのはずりぃだろ!」
「呼び捨てしない!お姉ちゃんでしょ!?」
「光里が姉ちゃんぽくねぇんだろ?」
「あんたねぇっ・・・!」
「あー、ハイハイ。二人とも程々にしとけよ。母さんが怒るぞ。」
珈琲を飲みながら中也はにやっと笑い、キッチンに立つAに目を向けた。
光里と文也は黙り込む。
怒った時の母の恐ろしさを身をもって体験してるからだ。
Aは滅多に怒らない。
その分、怖いのだ。
「光里。今日は入学式でしょ。早くしなさい。」
「あっ!うん!いただきます!」
「いただきます。」
「入学式、お父さんも来てくれるんだよね?」
「嗚呼。首領から休みぶん取ってきたっつーか、首領も来るらしい。」
「えー!森さんが?」
「太宰さんも来てくれるって。」
Aがそう言った瞬間、中也の顔が一気に不機嫌に変わる。
「何っであの野郎が・・・!」
「だって、お父さん。治兄ちゃんには今までにもお世話になったもん。」
「だからって・・・」
「まあまあ、光里の入学式なんだから、良いじゃない。」
「でもさ父さん、大丈夫なの?福沢さんとか乱歩さんとかも来るんでしょ?」
「まあ・・・・大丈夫・・・だろ。入学式だし。」
「何その入学式に対する絶対的な信頼。」
▼▼▼
中原光里
16歳
今年から高校生。母親似。美人で成績優秀。しっかり者。でもどこか抜けてる。
両親大好き。弟も大好きだけど、最近生意気なので困ってる。
太宰とは仲が良い。自分が中也の子じゃないことも分かっているが気にしていない。
中原文也
13歳
中学生。父親似。顔立ちが整っていてスポーツ万能なのでモテる。口調も性格も父親似。姉には生意気だが両親には逆らえない。口調も変わる。本当はお姉ちゃんっ子。ただの照れ隠し。
勿論、両親のことも大好き。
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椛 - すみませんコメ欄でパスワードをご教示されないという所を読んでいなくて不躾な質問をしてしまいました。申し訳ございません (2022年3月28日 18時) (レス) id: 9bee9bd17c (このIDを非表示/違反報告)
椛 - 弱虫彼女の言行録【中原中也】のパスワードをお教えください! (2022年3月28日 17時) (レス) id: 9bee9bd17c (このIDを非表示/違反報告)
ミント - とても感動しました! (2020年8月17日 21時) (レス) id: ccb520a109 (このIDを非表示/違反報告)
ミント - とても感動しました! (2020年8月17日 21時) (レス) id: ccb520a109 (このIDを非表示/違反報告)
五月雨花火(プロフ) - あぁーもーこの作品す☆き☆これからも頑張って下さい!! (2018年8月19日 22時) (レス) id: c6a781ea39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あも | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/huzisaki5
作成日時:2018年5月22日 20時