検索窓
今日:6 hit、昨日:15 hit、合計:8,600 hit

16話 ページ19

ぶん、と音を立てた弧月を見て間合いを取る迅と嵐山准。

太刀川が旋空を放った。

電柱は倒れ、家は切られてきた。

迅達は上に飛び回避していた。

ズンと鳴り月明かりのみで照らされていた辺りが少し明るくなる。


「うひーさすが迅さん。

イヤな地形選ぶぜ、射線が全然通んねーじゃん」


建物が崩れ、土煙を大きくたてている中に当真勇がいた。


「4人まとまってるとなかなか殺.しきれないな」


「しかし、迅はまだ1発も『風刃』を撃っていない。

トリオンを温存する気だ」



(嵐山隊の狙撃手はどこだ?こっちの動きは捕捉されてるはず…)

「後手後手だな……」


「いやー、なっちゃんもいて、正面から当たれると思ったんだけどなぁ〜?」


《風間さん》

「こいつら無視して黒トリガー獲りに行っちゃダメなんですか?

うちの隊だけでも」


風間隊攻撃手の菊地原士郎が内部通信を使い風間の気を引き、提案を口にした。


「玉狛には木崎達がいる。

ここで戦力をぶんさんするのは危険だ」


《なるほど……了解》



「三輪、米屋と古寺はまだか?」


「もうすぐ合流します」


指揮を取る太刀川を面白そうに覗く鈴暮はこれからの戦闘を予測する。



《ふふ、太刀川が指揮を取ってるよ。あはは。
……総攻撃して来るんじゃ無い?》


《了解了解、毎度切り替えが早いな》


《そう?》




「出水」


「はいはい」


「俺と風間隊と狙撃手は総攻撃で迅をやる。

お前は三輪と米屋と組んで嵐山隊を足止めしろ」


「了解」


出水はにやりと笑い、自隊の隊長の作戦に従う意志を見せる。


「玉狛と忍田派が手を組んだということは黒トリガー二つと本部隊員の3分の1。

戦力の上で完全に我々を上回ったということだ。

黒トリガーの奪取はより緊急性を増した。

失敗は許されないぞ、三輪」


「分かってます、風間さん」




「………次はこっちを分断してきそうだな」


コツコツと誰かが歩く音が聞こえ、嵐山隊は戦闘体勢をとる。


《レーダーには誰も写ってないですよ?》


《迅、こんなに早く攻めて来るのか?》


「………よぉ〜せいちゃん。索敵は終わったのか?」

17話→←15話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (17 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
25人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

わんにゃん - (●︎´▽︎`●︎) (2022年5月2日 22時) (レス) @page1 id: a8a56b63b8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:浮遊猫 | 作成日時:2022年5月2日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。