11話 ページ14
迅が行くてを拒む
「うおっ迅さんじゃん、なんで?」
「よう、当真。冬島さんはどうした?」
「うちの隊長は船酔いでダウンしてるよ」
「余計なことを喋るな、当真」
「こんな所で待ち構えてたってことは、俺たちの目的もわかってるわけだな」
「うちの隊員にちょっかい出しに来たんだろ?」
声の雰囲気が変わった
「最近、玉狛の後輩たちはかなりいい感じだから、
ジャマしないでほしいんだけど」
「そりゃ無理だ………と言ったら?」
「その場合は仕方ない」
声だけではなく、纏う雰囲気も変わった
「実力派エリートとして、かわいい後輩を守んなきゃいけない」
「…………」
「なんだ迅、いつになくやる気だな」
「おいおいどーなってんだ?迅さんと戦う流れ?」
ざわついた雰囲気を風間が正す
「『模擬戦を除くボーダー隊員同士の戦闘を固く禁ずる』隊務規定違反で厳罰を受ける覚悟はあるんだろうな?迅」
「それを言うならうちの後輩だって立派なボーダー隊員だよ。
あんたたちがやろうとしていることもルール違反だろ、風間さん」
「………!」
「『立派なボーダー隊員』だと……!?」
三輪秀次が声を荒らげた
「ふざけるな!近界民を匿ってるだけだろうが!」
「近界民を入隊させちゃダメっていうルールはない。
正式な手続きで入隊した正真正銘のボーダー隊員だ。
誰にも文句は言わせないよ」
「なん……」
「いや、迅。」
太刀川から否定の声が上がる
「おまえの後輩はまだ正式な隊員じゃないぞ。
玉狛での入隊手続きが済んでても、正式入隊日を迎えるまでは本部ではボーダー隊員と認めていない。
俺たちにとっておまえの後輩は1月8日まではただの野良近界民だ。
仕留めるのになんの問題もないな」
太刀川がバッグワームを解除しながら喋る
《ねぇじんいち、これ僕達いらないんじゃない?嵐山隊そろそろ着くし、玉狛に加勢するんでしょ?》
内部通信で青霄が迅に問う
《いやぁ〜どうだろう。2人がいてくれると凄く楽になるんだよね》
《……ふーん》
納得していない声で青霄が返事をした
《指示された場所に着いたよ》
《おっ!了解。助かるよ〜》
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わんにゃん - (●︎´▽︎`●︎) (2022年5月2日 22時) (レス) @page1 id: a8a56b63b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:浮遊猫 | 作成日時:2022年5月2日 13時