九話 見つけた未来 ページ9
あの日から私は、一秒でも早く、退院して声優になる為に頑張った。
いろんなリハビリをした。
二か月も寝ていたら立つことすら出来なかった。
要約歩くことが出来たある日、隣の病棟が騒がしくてちょっと見に行ったら・・・、(建物はつながっている。)
大人気声優の神谷浩史さんだった。
なんか、病室の中に人がいっぱいいたので見えなかった。
神谷さんも私と同じような事故だった。
こんな偶然ってあるんだなー。
部屋に戻ると兄貴が来ていた・・・。
孝宏「・・・A。」
A「兄貴。・・・ごめんなさい。私には兄貴の悪い記憶しか残っていなかったから、前はあんなこと・・・。声優になるきっかけをくれたのは兄貴なのに・・・。福山さんに出会ってなかったら私・・・。」
孝宏「A。鈴村さんから聞いたんだな。」
A「兄貴も心配していてくれたのに・・・。」
孝宏「まぁ、A。あっという間に人気になったもんな。あの福山潤と付き合ったぐらいだからな」
A「えっ!そうなの!」
孝宏「知らなかったの?まぁ、発表していなかったもんな。」
A「いつから?」
孝宏「Aが25歳の時だったかな・・・。」
な、な、七年もーーーーーーー。
A「・・・、そうだったんだ。」
ここまでが私が失っていた記憶すべてだった・・・と思っていた。
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作者名:冬月雪 | 作成日時:2016年8月11日 11時