第１３話 もののけ ページ14
「ただいまー」
元気よく戸を開ける。
「「おかえりー!!」」
小さな"もののけ達"５人がお出迎えをしてくれた。
「今日はお土産があるんだよー！」
「「えー、何々!?」」
目をキラキラと輝かせて、無邪気に聞いてくる。
なんとまぁ可愛らしい。
「じゃーん！ この間新しくできたケーキ屋さんのケーキです！」
１人にケーキの箱を渡す。
「「わーい！」」
すると皆やったやったと小躍りしながら家の奥に消えていった。
「あ、ちょっと!? 皆にも分けてねー！」
奥の方から、はーいという返事が聞こえる。
全く、元気な子達だ。
――正直、羨ましいと思う。
「おかえり、A」
頭上から気の強そうな、凛とした声が聞こえる。
「ただいまです。月夜さん」
顔を上げれてみれば、いつの間にか目の前にはこの家の主、月夜さんが立っていた。
「いつも悪いなぁ」
私の隣を歩きながら、月夜さんは言った。
――月夜さん。
足元まで伸ばした金色の髪から覗く金色の"獣耳"。そして着物から覗く金色の"尻尾"。
私の里親であり、妖保護協会設立者にしてその会長。
キセルを手に持ち、私を見下ろすその目は正に野生の獣と言えよう。
誰も近づけぬ空気を纏いながらも、触れてみたいと思わせる妖艶さ。
これぞ、怪異と呼ぶにふさわしい人物。
――御察しの通り、此所は人の住む場所じゃない。
そして、私もまた人ではない。
私は――。
「いいんですよ。皆が喜ぶ姿見るの嬉しいですし」
「なら、ええんやけどね。無理はせんとってよ」
「わかりました」
ふぅ、と煙を吐き出す月夜さんのその姿は、とても、色っぽい。
思わず女の私でも見とれてしまう。
じっと見られていることに気づいた月夜さんは私を見て一言、言った。
「なんや、今日のAはいつにも増して嬉しそうやなぁ。何か、ええことあったんか？」
――え？
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冬夕暮紗夜(プロフ) - 京夜さん» 同じ好みの方がいらっしゃって嬉しいです！ ありがとうございます！ 12月までは中々更新できませんががんばります！ (2014年11月24日 15時) (
レス) id: f596d484e0 (このIDを非表示/違反報告)
京夜(プロフ) - 妖怪モノで、剣城くん･･･！めちゃくちゃピンポイントで好みです(笑)それ抜きにしても、とっても面白い作品です！頑張ってくださいね！！ (2014年11月24日 9時) (レス) id: 7c163a60cf (このIDを非表示/違反報告)
冬夕暮紗夜(プロフ) - はるはるっ！さん» ありがとうございます！嬉しいです(*´∇｀*) がんばります！ (2014年9月25日 19時) (レス) id: f596d484e0 (このIDを非表示/違反報告)
はるはるっ！(プロフ) - 曖昧な感じがいい！ 続き楽しみにしてます！ (2014年9月25日 3時) (レス) id: 8a50046673 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬夕暮紗夜 | 作者ホームページ：
作成日時：2014年3月28日 23時
