非日常 ページ2
雪がサラサラと降る午後4時半。
外はもう真っ暗で、降り積もる雪がボワッと光ってみえる。
私はいつもどおり、独りで下校していた。
「今日も、いつもどおりの一日だったな」
口を動かすと、息が白くなって出ていった。
呟いたことで唇が少し湿り、そこに容赦なく冷たい空気がこびりついてくる。
「(冷たい・・・)」
私の横を追い越していく車のライトがまぶしくて、目を細めた。
なぜか、そのとき、車も建物も知らない他人も、自分を否定しているような感じがした。
歩行者信号が、赤に変わる。
私の足は、横断歩道の前でピタリと止まった。
ここの信号は長いから、一度赤になってしまえば、相当待たされることになる。
頭に、ある言葉が浮かんできた。
そういえば、
どこかで、「人は助け合って生きている生き物だ」って聞いたことがある。
それなら、人を信じずに、人を助けずに生きている私は、人じゃない別の何かなのかなって考えてみたりする。
化け物とか、妖怪とか、そんな類になりたい。
そうしたら、きっと、何か信じられるものや、私がするべきことが見えてきそうな気がするから。
どうせなら、非日常でも過ごしてみたい。
そんなの、想像したって無駄なのは分かってる。
でも、それぐらいしか私の心を満たしてくれるものはないから、しょうがない。
そんなことを考えているうちに、信号は青に変わった。
向かいにあるコンビニの蛍光灯も車と同様、やはりまぶしいもので、私は下を向いて横断歩道を渡った。
コンビニで何か買っていこうかな。
そんなことを思っていたその時だった。
大きなクラクションの音。
車両用信号機の赤の色。
失明しそうなほどのライト。
とても近くにある、車。
いろんな物がいっきに私の体を駆け巡った瞬間に、
私の意識は暗闇へと落ちていた。
・
・
・
・
もしも神がいるのだとしたら、これは私に対しての罰?それとも、チャンス?
どちらを与えてくれたのでしょうか・・・・?
1人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蓮牙(プロフ) - 白虎さん» ウワアァァありがとうございます。゚( ゚´д`゚ )゚。 コメント、すっごく嬉しいです!更新、頑張らせていただきます!! (2014年11月30日 17時) (レス) id: ee262b519e (このIDを非表示/違反報告)
白虎(プロフ) - 面白そうですね、更新頑張って下さい! (2014年11月30日 17時) (レス) id: 6ab0f6639c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ