坂の勝負 ページ14
貴「ハァ……ハァ……あつ……」
ペダルが重い
つづら折り
急勾配
坂が苦手な僕にとって山は魔物だ
重力に引っ張られて平坦よりスピードが出ない
3,4km落ちた
「坂キツっ!?」
「ギア落としても重い!?」
などと言って落ちていった人も沢山いて、今はトップを独走中
でも、来るはず
真波くんが
ほら、車輪の音がする
軽快に軽快に
真「やあ、Aちゃん」
貴「やっほ、真波くん。すごいね」
中学のときのレースで上位であろう強者達を押しのけて、一気にここまで来た
真「坂が好きだからね。Aちゃんもすごいよ。一位だなんて」
貴「坂で順位が逆に上がったのは運が良かったと言えるけどね」
真「……勝負しない?学校まで残り約10km。この坂で」
それはスプリンターに対する僕への嫌がらせかな？
それともただ坂を楽しみたいだけ……
多分というか絶対に後者だな
でも僕の苦手な分野で相手の得意分野との勝負
燃える
貴「いいよ……僕が勝つけどね……」
真「俺も、負けないよ」
何回も見てきた、相手を負かした後の表情
絶望
涙
魂でも無くなったような表情
みたいなのが大半だ
でもキミは、真波くんはどんな表情を見せてくれるのかな?
貴「僕を楽しませてよね」
回転数をあげて真波くんを引き離す
けれど数秒で追いつかれた
こうでなくっちゃ
こうでなくちゃ勝負は楽しくない！
真「速いね……俺も……！」
真波くんと抜き抜かれの競争
楽しいなんてものだけじゃたりない
勝ちたい
そんな気持ちで満たされている
あ……
微かに風が頬を撫でる
これは……くる！
貴「真波くん、多分そろそろ引き離すかも」
真「Aちゃん、そろそろ引き離すよ」
声が揃った
思わず2人で顔を見合わせてニヤリとする
どうやら真波くんも風を味方に付けることができるらしい
これはどっちが勝つかわからないね！
ギアと回転数を上げてダンシングする
残り数km
絶対に抜かれる訳にはいかない！
後ろから風が勢い良く吹いた
それに合わせてペダルを踏みこむ
真波くんも同じタイミングで踏み込んできた
ヤバイ、この勝負、ギリギリだ……
楽しい！ずっと続けていたいくらいに！
だがゴールはもうすぐそこだ
僕は夢中になってペダルを踏み込んだ
勝つために
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春歌 - 続きがすごく楽しみです♪ (2017年12月13日 22時) (
レス) id: b5a85efb84 (このIDを非表示/違反報告)
風璃(プロフ) - みゆさん» コメントありがとうございます！更新は遅めですが、頑張ります！ (2014年9月3日 8時) (レス) id: f1ff507525 (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - 更新楽しみに待ってるので、頑張って下さい！！ (2014年8月30日 13時) (レス) id: 8f55315e9b (このIDを非表示/違反報告)
風璃(プロフ) - モアイさん» モアイさんコメントありがとうございます！更新頑張ります (2014年8月19日 18時) (レス) id: f1ff507525 (このIDを非表示/違反報告)
モアイ(プロフ) - あ・・荒北先輩がイケメンです!!更新楽しみにまってます(^ ^)頑張ってください！ (2014年8月16日 10時) (レス) id: 2f3aa69f3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おふう | 作成日時：2014年7月8日 23時
