隠れた優しさ ページ40
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屯所に墜落してからもう5ヶ月が経つ。
ほんとに地球の生活は楽しかった。
真選組の皆と馬鹿騒ぎするのも楽しかった。
けど、この街のまだ行けてない所は沢山ある。
だだっ広く暗い宇宙には無い、地球の人情という
とてもキラキラした素敵なものの中にまだ居たいと
思ってしまう。
こんなにも他人に心を呑まれてしまったのは初めてだ。
『これでも社会人ですからね
次ここに来る時はプライベートになりそうです』
へへ、と笑うと銀さんが此方をじっと見つめる。
「沖田クン、どーなったの」
『ゥブブフッ!!、は!?』
突然登場した名前にお茶全部吹き出した。
「ふ〜ん、やっぱり沖田クンそうだったんだ」
『いきなり何の話してんですか銀さん!!』
「最近の若い奴は分かりやすいねェ、お盛んだねェ」
完全に絡み方がオジサンである。
モノホンのオジサンだ。
『いい歳して人の関係に変な妄想しないでください』
「哀れなものを見る目でこっち見てんじゃねーよオイ!!!」
ったくよぉ、と頭をガシガシとかいた銀さんは徐に立ち上がり
「船修理すンだろ、来いよ」と玄関を出た。
「依頼金はパフェ奢りと俺の暇つぶしに付き合え。」
『…は、はい』
きっとこれは、最後に少しでも私にかぶき町の遊びを教えてあげようという銀さんの優しさなんだろう。
これこそ、私の勝手な妄想だけど。
『敵わないなあ、銀さんには』
困ったように笑ってみせると、穏やかに口元を緩めて私の頭にぽん、と手を置いた。
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てこ(プロフ) - 玲奈さん» ありがとうございます!神威と沖田の夢主取り合い合戦にしばらくお付き合いくださいませ(^^)/ (2020年5月16日 23時) (レス) id: 2cb880cbb0 (このIDを非表示/違反報告)
玲奈 - めちゃくちゃおもしろいです!独占欲強い神威も、神威見てモヤモヤする沖田も好きです!更新楽しみに待ってます! (2020年5月16日 20時) (レス) id: 4d2b01f996 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:てこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/huumi0000/
作成日時:2020年4月30日 17時