【神威】幼馴染の独占欲。

出勤 ページ12

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任務決行日、当日の朝。





生憎外はカンカン照り
屯所の玄関から差し込む太陽の光に目を細める





太陽に嫌われた種族にこの地球の天候は
然許り気が滅入る。



足と腕にぐるぐる包帯を巻き付け、
番傘を開くと








「＿＿＿＿＿＿＿＿おい、A」









後ろから私を呼ぶ憎たらしい声がして
振り返ると、部屋着姿で壁に寄りかかり
栗毛色の髪を揺らす男。







早朝1番に見たくない顔を見てしまった。








『おはようございます。何ですか？』




「今から行くんだろィ、仕事」




『私は沖田さんみたいにお仕事サボったりしないんでね。

こんな朝早くに起きてるなんて珍しい』



「気まぐれでィ」









ふああ、と大きな欠伸をかましている


気まぐれって何だよ。
今にも寝そうな勢いじゃん。






何の用ですか、と問うと
返ってきたのは意外な言葉







「…怪我して帰ってくんじゃねーぞ


ご主人様差し置いて怪物と戯れに行く
醜い雌豚の見送りでさァ」




『キモイんで部屋戻ってください




ありがとうございます』








なんなんだこの人は。実はいい人なのか？

いや絶対ないな。断じてない。ただの気の迷いだな。





番傘を深く被り、屯所を出た。

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