【神威】恋の病に薬なし

またもや ページ8

神威の食費で私の財布が空になってから









そろそろ夕焼けが差してきた頃









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また小型船に向かって
山奥へ歩む






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木々が風に揺られ

葉と葉がさあさあと音を奏でている









私の隣で歩く神威は
近くで買ったアイスを片手に







美味しそうに食べている

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そんな奴を横目で睨み
置いた小型船に乗り込んだ









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「今度地球に行くとき
絶対Aとは行きたくない」




『うん。
私も当分お前とは出掛けたくない』









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そう地球に言葉を残し、離陸した。




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ふう、と一息ついて
椅子に腰掛けると









小型船の窓を覗いている神威が
くるりとこちらを向いて口を開けた。

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「今日気付いたけどさ

一日中Aといたら
ストレスで暴れだしたくなる」






『は？こっちの台詞だわ』









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突然何言い出すかと思ったら
こいつろくな事喋らないな。

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はやくこの船から出たい。


一刻もはやくこいつと違う酸素を吸いたい









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そう考えているうちに
またぶつぶつと言い合いが始まる









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「は？かんざし買ってやったのにこいつ何様」






『はいはい分かりました
どうもありがとうございます』






「死ね」






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足の脛めがけての蹴りあいをして

気付けば、既に春雨へ到着していた

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…あー。


もうこいつとは出掛けたくない。

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