【神威】恋の病に薬なし

遠慮 ページ6

小型船を山奥に置き

山のふもとまで足を運ぶ









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その間はAとの会話はなし。



話しても結局喧嘩にしかならないし



俺は殺気放ちまくりだし
Aの殺気も現に放ちまくってるし








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麓までおりると

ざわざわと賑やかな人間達が
鮮やかな着物を着て歩いている









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…やっぱり女ってつまらない。









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ちらりと隣を横目で見ると

着物やかんざしを見て
きらきらした目で眺めているA






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「…何じろじろ見てるの。
かんざし欲しいの？」









『……っえ、
………………いや、別に。』









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番傘を深々とかぶって
ふいっと俺から顔を反らせるA









….…何こいつ、素直じゃない。









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「……まだ帰るまで時間あるし
かんざし売ってるとこ、見て来なよ。

ここで待っててやるから。」






『……いや、いいよ。
私、人待たせたりするの苦手だし』



「…俺がいいっつってんだから
行ってきなよ。

当分地球来れないよ。」


『……いいって、遠慮しとく』








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さっさと闇商売行くよ、と
俺の前を通り過ぎていくAに









何だか苛立って


いつの間にか、右腕を
離さんばかりに掴んでた









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『………………は？』







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そのままかんざしの売っている店まで
こいつを引っ張って



ついたところで腕を離した









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…何してんだろ、俺。

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