【JK】ひと夏の泡沫

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毎日のようにテヒョンを求めて、抱かれた。


自分が最低すぎて情けない。



テヒョンの優しい愛情を利用してジョングクを忘れようとしてる。






テヒョンの気持ちを私の逃げ道にしたくない。

そうしたくないと思ってたのに。






本当に、何よりも、誰よりも優しい人。

私に触れる手が大切だって訴えてくるみたいに暖かい。

炭酸の抜けたサイダーみたいに、甘ったるい。








オレンジ色の小さな豆電球だけが光る寝室で
テヒョンが私の首筋にキスを落とす。





何度も何度もされる小さなキスは少しずつ胸元の方へ降りていき、突然チクッと鋭い痛みがした。









『っ…、い、』

「Aってさ」









テヒョンとして、初めて痛みを与えられた。

テヒョンは絶対に私が痛がることをしなかったのに。









「Aって優しくされるの、あんまり好きじゃないでしょ？」


『……、っえ？』


「俺みたいな優しいのじゃなくて、ちょっと意地悪されるくらいが好きみたい」


『ちが、』


「ううん。だって、いつも物足りないって顔してる」






傷む後を親指の腹でなぞられる。

その上から吸い付くような口付けを落としてテヒョンは私から離れた。




…どうして、そんなこと。

胸がひやっとした。私を見下ろすテヒョンの視線に、見透かされてる気がして。






「ねえ。俺、Aが言うことなら全部信じる。
Aが言ったことが俺にとっての本当だから」

『…、』

「俺のことすき？」

『……好き』

「…ふふ、そっか。嬉しい」





誤魔化すようにテヒョンの手を引けば体勢が崩れて私の上に覆いかぶさってくる。

三白眼の綺麗な目を少し見開いて私に体重が掛からないようにすぐにベッドに手をついたテヒョン。

一瞬、私を捉えたテヒョンの眼光が苦しげに揺れた気がした。






「…Aってずるいね」

『ずるい、？』

「うん。俺もう、Aのこと好きすぎてどうにかなっちゃいそう」

『私も好きだよ？』

「Aってさ、強がるくせにおれがいないと泡みたいに壊れちゃいそうなんだよ」







え、？

突然話がずれた気がした。

考える暇もなく、じっと愛おしそうな目で見つめてくるテヒョンと視線が混ざり合う。

ぐ、と近付いた顔。






「今からAが一番言って欲しいと思ってること言ってあげよっか」

『…なに？』








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「…俺と別れて？」

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