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23話 ページ23

まふまふside


車で病院に向かっているとき、Aちゃんはずっと俯いていた。


そして車を降りるときも僕の家の来たときみたいに固まって動けなくなっていた。


でも少しすると動いてくれて、でも微かに震えていた。

ゆっくり歩いていき、病院の自動ドアを通ろうとすると、病院にも嫌な思い出があるのか、もう一度固まってしまった。


さっきと違うことといえば、震えが少し大きくなったことである。


僕はどうしていいか分からなかったが、この前さかたんに教わったことを思い出して頭を撫でるとAちゃんは驚いたようにこちらを向いた。


それでもなで続けると、少しずつ震えが収まってきたみたいで、受け付けに行き、比較的誰もいない待合室の椅子を探して、Aちゃんを座らせた。


Aちゃんを見ていると、不安げな顔で、少し目に涙を溜めていた。


相川さん、そう呼ばれて立ち上がると後を追うようにAちゃんも立ち上がった。

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作者名:風-ふう- | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年5月7日 9時

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