隣に二口がいるとあったかい【二口堅治】

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「よーし、体育館入る準備してー!」



「バレー部、先入るぞー。」



「倉庫の鍵、お願いね。」



実は私も二口と同じで主将を継いだ。部活の割り当てが同じ日はこういうやり取りをする。



「女バド入りまーす。お願いします!!」



体育館に入る時はお願いしますを言うのが普通。出る時ももちろん言う。



「1年生シャトルとタイマーお願い。2年はネット!」



「伊月ー」



「あ、二口？」



「ほらよ。」



あら、ネット……しかもちゃんとコート全部の分ある。



「ありがと!!」



「ん。」



二口のさり気ない気遣いが私はとっても嬉しい。



言葉には出せないけどね？



「先輩、タイマーのコードがありません!」



「あー……ここのコート張って!」



「分かりました!」



コードがないって……バレー部余分に持ってってない？



「二口ー…」



「あ？どした。」



「タイマーのコード余分にないですかね」



「コード……黄金川ー、タイマーのコード余分にない？」



あ、あの子が黄金川くん……二口からよく聞くワードの一つ。



「コードっすか？すみません!あります!!」



「こいつに渡してやってー。」



「はい!!」



良かったー……ってか、黄金川くん話の通り真面目な人だなぁ。



「どうぞ!!すみませんでした!」



「いいよいいよ。ありがとうね黄金川くん、二口。」



「おう!」

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