隣に二口がいるとあったかい【二口堅治】

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｢はぁっ｣



ロードワークきっつい……



これ我慢してバド部に入ろうって思っちゃったから、頑張らなきゃだよねー。



｢女バドは今日も人が少ないですねぇー!｣



｢うっさい!二口この野郎!!｣



しょうがないじゃん!?ここ、工業高校!女子少ないの当たり前!



｢でもまぁ、さすがに十人いないのは寂しいよねぇ｣



｢その分、試合に入れる人数とか多くていい気がするけどね。｣



少なくとも、私はそう思う。



3年生が引退した今、2年生が二人の1年四人で活動している。



次の大会も出れる人数は6人で、うちはちょうど六人揃ってるから全員出れる。



｢でも、バレー部は部員多くて楽しそうだよね……｣



ロードワークで後輩達の先頭を走る二口の背中を見て思う。



｢先輩、部員少ないと楽しくないですか？｣



かわいい後輩が申し訳なさそうな表情でそう聞いてくる。



｢べっつにー？楽しいよ。皆おもしろいからさ!｣



ただ、部員が多かったら選手決めの試合で勝った時、出場権が与えられた時の快感を知れるじゃん？でも少ないとそれが分からない。



｢私も楽しいです!!伊月部長と彩美副部長が支えてくれるので…｣



｢良く言うねー。来年の主将狙ってる？｣



｢まさか!!｣



こういうからかいも楽しくていいと思う。

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