バレッタ[与謝野晶子]

バレッタ5 ページ5

僕はいつものように


朝起きて、

店を掃除し､一人で朝ご飯を作って食べる。


冴えない日常の始まりだ。






でも、今日は違った。




とても気分がいい。



朝飲んだお茶に茶柱がたっていたり、



無くしたと思っていた大事な宝物が見つかったり、



等々、とっても朝から運がいい。




今日は何かいいことがある前兆なのか、




はたまた、




最悪のことがある前触れか、



まぁ、





どちらにしても、無くした物が見つかって僕は気分がいいのだ。



大事なもととはまた今度言うよ。





天気は晴れ。風が気持ちいい。





お客さん、
と言っても子どもたちが沢山遊びに来るかな？


僕は子どもたちが来たら本を読んでやってる。

最近は本の話を聞く子どもたちの笑顔が好きだ。
前はそんなことなかったのにな。


変わるもんだな。人って、



君はどうしてるのかな？

僕のこと忘れてるかな？




ねぇ、『与謝野さん』。






カラカラ、



扉の開く音がした。
まだ始まってないのにな。
誰かな？




「すみません。まだ空いてないです。

書店に用があるなら、

書店があいてるときでお願いします。」


入ってきた人は女性だった。
金髪で髪を上で結んでいた。


そして、手には＿＿






「いえ、書店に用はありません、




用があるのは貴方です。」



その手には＿＿






銃が握られていた。




「えっ？ぼっ僕にですか？




なぜ、」




「はい。理由は後ほど。


まずは車に乗っていただけますか。」


互いの視線がかち合う。


「拒否したら、


即刻、撃ちます。」


息ができない。

頭を回せ。



銃弾が本に当たったりしたら




いけない。



僕は大人しく車に乗った。









僕、どうなるんだ？

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