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ひょい、と先生の万年筆を奪ってみる。
S「あ、泥棒。」
じっくりとその万年筆を見てみると桜が意識されているのか、桜の模様が所々にあって万年筆全体から桜の匂いがしてきそうだった。
S「万年筆、好き？」
『好きというか、憧れてます。』
S「そっか、じゃあ一本も持ってないってこと？」
『なら、先生買ってくれます？』
S「いや笑、買わない買わない。」
『ええーーーーーひどーーい』
柔らかく笑いながら先生は私の手元から万年筆を奪い返していった。
もうちょっと見たかったな。
S「何で万年筆に興味持ったの？今の子だったら古い感じがして興味なんか持たないと思ってたんだけど。」
『だって、カッコいいじゃないですか。』
S「それだけ？」
先生は大きな目を見開いた。
『the 小説家っぽくてカッコいい。そんなもんですよ。』
S「ふーん」
先生は自分の万年筆を眺めて、急にふふっ、と笑った。
S「そういや前に相葉も似たようなこと言ってたな。万年筆は小説家っぽいって笑。」
相葉先輩……。久々に名前を聞いた気がする。
『あぁー、言いそう。なんか屈辱だな。』
S「そういうこと言うなよ笑」
そう言いながら先生も笑ってるんだから失礼でしょ。
先輩にも、私にも。
S「どんな万年筆が小説家っぽい？」
『買ってくれる気になりました？』
S「まだ言うの笑？買わないよ笑」
8作目：「流れるインクは約束の色。」
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フレンチ糖スト(プロフ) - 翠霞さん» こちらこそ、初めまして。嬉しいコメントありがとうございます。実は私も翠霞さんのお話を読ませていただいていまして、凄くお話の作りが上手いなぁといつも尊敬しながらお話を楽しませていただいています。私も陰ながら応援しています。 (2021年1月18日 18時) (
レス) id: ff01346260 (このIDを非表示/違反報告)
翠霞(プロフ) - 初めまして。いつもひそかにお話を読ませていただいております。フレンチ糖ストさんのお話が好きです。これからも応援しています。 (2021年1月17日 22時) (レス) id: c90e2b0ac3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フレンチ糖スト | 作成日時：2020年5月30日 20時
