仕事01 ページ43
『うーん、やっぱそう簡単に取れないか。』
額を伝う汗をタオルで拭い、使った筋肉をマッサージする。
10年以上も動かなかった体の鈍りは思っていた以上に重いらしく、ゾムの血を飲んだ時との落差も含めて軽く落ち込んだ。
ゾムを送ってから5時間くらい経っただろうか。
日が昇る前の紫色の空が見える。
…あんまり無理して続けても良くないしな。
とりあえず部屋に戻るか、と廊下を歩いていると、未だに電気が付いている部屋に気がついた。
ん？ここって…トントンさんの部屋だったような。
そういえばご飯の時、仕事で顔出せないって話だったけど、もしかしてまだ働いてる…！？
…電気の消し忘れであることを祈って恐る恐るドアをノックしてみると、予想通り反応が返ってきた。
人間って夜は寝るんじゃないの？
心の中でツッコミつつ反応に対して名乗ると、ドアがガチャリと開いて、昨日見た時よりも大分疲れた顔をしていた。
tn「どないしたん、何かあったか？」
道わからんくなった？と心配されすぐに否定する。(いつの間に方向音痴が知られてるのだろうか)
『いえ、光が付いてたので…もしかしてお仕事ですか？』
tn「んえ"！？あ、あぁ〜まぁ、もう少しで終わるで。」
嘘だ。
チラッと見えたが机の上にはうんざりする程の資料が置いてある。
私が持ってきた資料をロボロさんが担当しているのは、トントンさんにある他の仕事が多すぎるせいだろう。
ロボロさんの所にある資料に少しでも早く手をつけたかったけど、これはもう…手伝わせてもらうしかない、てか休んでもらわないとトントンさんがどんどん崩れてしまう。
『疲労や不眠は作業効率を低下させます。一度休んで下さい。』
tn「っ、いやでもまだやらなあかん事が山ほど、」
『先程もう少しって仰ってましたよね？』
失礼を承知で強めに言えば、うっ、と詰まったトントンさん。
会った時から感じていたが、絵に描いたような苦労人だ。
『私にも手伝わせてもらえませんか？』
tn「…え？いやそれは」
『もちろん機密情報の部分等は不安だと思いますので、触っていい範囲をやらせて下さい。』
無理、と言われる前に言葉を紡ぐ
少しでもここの人達の力になりたい。
仲間に入れてもらえたとはいえ、まだ全然役に立てていないのは用心棒としての名が廃る。
あとトントンさんがいないとツッコミが足りない。
何か言いたげな彼の黒い瞳をじっと見つめる。
tn「……はえー、負けましたわ。」
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フラスコ(プロフ) - onigiri710さん» コメントありがとうございます！小説は妄想の具現化なだけなので文才皆無で…。絵はすごく時間かけたので褒めて頂けて嬉しいです\‖(^○^)‖/ハイジャンプ (2020年7月3日 6時) (
レス) id: 3b8f60e517 (このIDを非表示/違反報告)
onigiri710(プロフ) - 小説かけるだけでもすごいのにプラスイラストまで描けるだと‥‥僕の精神がおいやられていくぅぅぅ(本音、神小説に神絵を見させていただきありがとうございます(スライディング土下座)) (2020年7月2日 22時) (レス) id: da17dc294d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フラスコ | 作成日時：2019年6月18日 0時
