保護者の睡魔19 ページ38
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「琥珀？琥珀！おーい琥珀！」
骸の手を引いて速足で町を進む琥珀。
背後からかけられる声から逃れるように
複雑に交差した道を右折左折していく。
「ちょ、夜城くん！どこ行くんですか！
っていうか今日は帰らないってどういう…」
「黙ってて」
骸の問いをぴしゃりと拒絶して歩を速める。
地を這うような低い声と射殺さんばかりの
鋭い視線から察するに、かなり機嫌が悪いらしい。
琥珀から黒いオーラが見える気がする。
「おい琥珀！待てって！」
走って追いかけてきたらしい金髪の外人…
否、キャバッローネの十代目跳ね馬ディーノが
琥珀の肩をガシッと掴んだ、瞬間。
パシッ！
琥珀がディーノの手を払い除けた。
片手は骸の手を掴んだまま空いた片手で
触れられた肩を払いつつ彼を睨む。
「ったく…つれねーな。
ま、そんなとこも好きなんだけどさ」
「触んなクズ」
懲りずに手を伸ばしてきたディーノに
琥珀はいつの間に取り出していたのか
アイスピックを突き刺した。
ディーノの手から鮮血が零れる。
「いってー…アイスピック突き刺すって…
あいっかわらずのツンデレだな、琥珀」
「ウザい触るな近寄るな」
骸を背に庇いながらアイスピックを突き付ける。
それでもディーノは笑みを絶やさず
じりじりと琥珀ににじり寄って来た。
「そんなに遠慮しなくていいって。
許婚だろ？俺達」
「…は？」
許婚。
ディーノが発したその言葉。
骸は突然のことに動揺を隠せず、目を丸くして
自分の手を強く握る琥珀を見上げた。
「親が勝手に決めたことだ。
僕は君と結婚するつもりなんてない」
心底憎々しげにそれだけ告げて。
琥珀は骸を抱き上げると屋根の上に飛び乗り、
そのまま振り替えることなく駆け出す。
「や…夜城、くん…？」
「…何？」
「あの人………いえ、何でもないです」
琥珀にだって色々な人間関係があるはずだ。
自分が気にするようなことではない。
そう自分に言い聞かせて、
心を締め付ける痛みを誤魔化した。
「…？今日は…僕の…別荘？に行くからね…
…明日、朝一で帰るよ…」
「…そうですか」
先程までつっけんどんだったのに
何故か急に大人しくなった骸。
琥珀は彼の変化を不思議に思いながら家へと走った。
((それにしても…))
(…あの種馬…好き勝手言いやがって…)
(…あのマフィア、夜城くんに馴れ馴れしかったです…)
((………ムカつく))
Continue…
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紫亜(プロフ) - 格幻さん» 今回こそできました (2014年12月20日 19時) (
レス) id: c9b8a5d62f (このIDを非表示/違反報告)
紫亜(プロフ) - 格幻さん» リクエストありがとうございます！描き終わりました！！ (2014年12月16日 22時) (レス) id: c9b8a5d62f (このIDを非表示/違反報告)
星屑(プロフ) - 格幻さん» そう言って貰えると嬉しいです＾＾あ、黒猫さんのCOMMUページで話していたので、そちらの方で話し合いましょう＾＾ (2014年12月15日 23時) (レス) id: e1ebefcbbf (このIDを非表示/違反報告)
格幻 - 星屑さん» okです！ネタ提供とかありがたい(( (2014年12月15日 21時) (レス) id: d787b599d2 (このIDを非表示/違反報告)
星屑(プロフ) - 黒猫さん» じゃあ移動しますね＾＾ (2014年12月15日 21時) (レス) id: f6815e87f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：爽やか格闘家と強欲幻術師＆黒猫
| 作者ホームページ：
作成日時：2014年10月5日 13時
