ヴァンパイアボーイ｡【ヒプマイ／男主】 (ページ6)

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＿＿「＿＿そうですか。仲間を助けて下さりありがとうございます」

『 ……へ、そ、そんな……！僕は、たまたまお兄さんを見つけただけで……何もしてないです』

先程より大分柔らかい声音でお礼を言われ、僕は慌てて否定する。

本当は怪我も治したし見つけたのも偶然じゃないけれど、ごめんなさいこれを言うと色々と勘ぐられそうだから黙っておきます。

『 ……えっと、僕はどうしたらいいでしょう。お兄さん、まだ気を失ってて起きそうになくて…… 』

もし場所指定されたら、一応お兄さんを担いで落ち合うこともできるけど……それはちょっとあれかな。

＿＿＿「＿＿そうですね。大変申し訳ないのですが、私がそちらに向かうまでその場で待機して貰えますか？」

『 ……分かりました、大丈夫です……！えっと、場所は…… 』

ぐるりと辺りを見渡して特徴的な建物を伝えれば、男性はそれだけで大体の場所が把握出来たようで、十五分後には来れるそうだ。

ピッと通話終了ボタンをタップし、スマホをサマトキさんのズボンのポケットに戻した。

( ……あ )

その時、サマトキさんの服から血が滴っているのがみえた。

そういえば傷は治したけれど、流れていた血は綺麗にしていなかったのに気づく。

けど、正直この状況は____腹ペコの僕にとって正直好都合だ。

『 ……これくらいなら……いいよね』

ぐるるるとなるお腹に、再び高まる血への渇望………もう限界だった。

『 ……いただきます』

サマトキさんがまだ気を失っているのを確認し、腕に滴っていた血に舌を寄せ……ペロリと舐めた。

( ……っあ、美味しい…… )

彼の血は香りからして甘くて美味しそうだと思ったが……。

この世界に来てからロクな血しか口にできていなかったため。格別に美味しく感じる。

彼が起きないのをいい事に、僕は暫く血を啜り続けた。

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あれから数分後、少し遠くで車が停止する音が聞こえたかと思えばこちらに入ってきたのはスーツをビシッと身につけ眼鏡をかけたインテリ系の背の高い男性と、大柄でこれまた背の高い迷彩柄の服を身につけた外国人っぽい男性。

どちらも凄く顔立ちが整っていて、女性には困らなさそう。

それを言うのならサマトキさんも美人なのだけど……それは今はどうでもいいか。

彼らが僕を視界にとらえた途端、驚いたように目を見開いた。

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