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「…にしちゃ落ち着いてるな。こうなることを予想してたのか？」
「まあね、アッシュから聞いてたからな」
「ケインとシンにだけ話しておいたんだ。俺達はわざと奴らの罠にハマる。他に連中が安全圏に逃げのびる為の時間を稼ぐんだ、撤収中である事を決して相手に悟られてはならない。奴らの注意を全てこちらに向けるんだ！」
それぞれ持ち場に着いたまま4時間が経過していた。4時間、こちらの集中力も些か切れ始めていた。籠城策には波状攻撃が鉄則の様なものなのにあっち側にその素振りは無い。
ちょっと探りを入れてやろう。
『おい、誰か援護してくれ』
「俺が行く！」
向こう側からそう聞こえた途端アッシュが飛び出した。全く人の言うことを聞かないとヒヤヒヤしながら援護は他の奴らがしているのでそれを狙って一人撃ち殺した。
アッシュが壁の後ろへ隠れると銃声はピタリと止んだ。
「…どうしたってんだ、追撃してこねえぞ」
「…読めたぜ奴らの考えが。こっちが精神的にまいるのを待ってるんだ、俺達が緊張に耐えられずに音をあげるタイミングを計ってやがるのさ」
「…畜生また楽しむ気か…！」
ケインがそう言うとその仲間らがふざけるな！そうはさせるか！！と叫びこちらから攻撃しようと立ち上がった。それをアッシュが待て！！と一言で制する。
「奴らがそう考えてるならかえって好都合だ。その分こっちは時間が稼げる…！」
それから一時間後、俺の携帯に電話が掛かってきた。着信音に驚いたみんなが一斉に俺を振り返ったのが何だか気持ち悪くて居たたまれなくなりながらも電話に出た。相手はマイクだった。
「おい、これはどういう事だ」
『どうもこうも俺からの供給だろうよ』
「いくらだ？」
『いいよ、俺の奢り』
俺は不用心にも壁にだらしなく背を預け腕を組む。そんな俺の横にこれからに備えて毛布を持ってきたアッシュが腰を下ろした。
「こっちは変化無しだ、親父さんも組織も。お前は今何してる？」
『俺？俺は……ゲリラ戦真っ只中かな』
は？と言うマイクを他所に電話を切り懐にしまった。そして座り直してアッシュの肩に自分の肩を引っ付けた。後何時間こうしていられるだろうか、英二達はもう安全圏まで逃げ切れているだろうか。
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ゆうな(プロフ) - 葵さん» わ〜ほんとですか！？嬉しいです！！そうなんですよ〜！色々突っ込んでたら５作品目になってしまいました笑ありがとうございます！頑張りますね！ (2019年1月4日 18時) (
レス) id: b1153871a1 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 全シリーズ読ませてもらってます！もう5作品目ですね！！いつも楽しみに読んです！これからも応援してます！頑張ってください！ (2019年1月4日 15時) (レス) id: 0416d8cced (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうな | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org
作成日時：2018年12月31日 22時
