春の星座 22 ページ23
あんな手紙が届いてから2日後。ちょっと気を抜いていた時にそれはやって来た。夕食時、いきなり大広間の扉が開いて皆の視線はそこに集中する。ああ、……ああ。
「父さん…母さん…何で？」
「リヒトはいいのよ、ご飯を続けてて」
そう言った母はスリザリンの席から僕を見つけ出ししっかりと視線を合わせた。僕は深いため息をついて立ち上がり2人の前まで歩いた。
『…で、どうなるの？』
「場所はとってあるわ。有り難く思いなさい」
『あー…ウン』
「ホントは殺したくて憎くてしょうがないけど」
へー…そんな事思ってたんだ。ふーん…ホグワーツ入学してから全然関わってこなかったのは憎くて憎くて僕を殺しかねないからだったんだ。
『…ま、あんたらに僕が殺せるかどうかは別だけどね』
自分で言うのもあれだけど、魔力が普通な両親からどうしてこんなにも魔力の高い子供が生まれたんだろうね。
「それよ！それがムカつくのよ！」
荒ぶり杖を構える母。初めてみるその姿に一瞬驚くが僕も杖を構える。周りから悲鳴が聞こえ先生の止めに入る声も。
『…殺す勇気さえないくせに。どうせ怖くて死の呪文も唱えられないんでしょ。てか、場所をわきまえろ。ここを何処だと思ってる』
「うるさいわね！大口叩くと痛い目見るわよ！」
呪文が飛んでくる。無言呪文で跳ね返す。反撃したら見事命中。母の杖は僕の手の中だ。ここでリヒトが焦りながら飛び出す。僕の肩を掴んで揺らす。
「何だよ……どーゆー事だ！？姉ちゃん！」
『…ごめん、リヒト。今から僕達は赤の他人だ』
「……は？」
『愛してくれてありがとう、三人とも』
未だ頭にハテナマークを浮かべたリヒトを尻目にもう一度二人の前に立つ。
「愛した覚えはないわ」
『…昔の話。さ、帰った帰った。さよなら』
二人が踵を返した瞬間に杖を向け僕に関する記憶と思い出を全て抜き取った。そして瓶の中に詰めた。
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ゆうな(プロフ) - ぱんださん» ありがとうございます！！あら、それは失礼しました（）私も珍しくオチがちゃんと書けて満足しております故。新作お楽しみに！がんばります！ (2017年7月10日 7時) (
レス) id: 25cbb648e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - 菜血さん» 初めまして！ありがとうございます！次作お楽しみに！ (2017年7月10日 7時) (レス) id: 25cbb648e6 (このIDを非表示/違反報告)
ぱんだ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！プレゼントが苗字…ふわぁ素敵！アイディア抜け駆けされました笑(何様)。幸せそうな様子に心がホワホワします。新作も楽しみにしております！これからも応援していますね！ (2017年7月10日 0時) (レス) id: bfc61485a8 (このIDを非表示/違反報告)
菜血(プロフ) - 初めまして。完結おめでとうございます！とても素敵でした。次作も楽しみにしてます！ (2017年7月9日 23時) (レス) id: b16163533c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうな | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org
作成日時：2017年5月24日 22時
