マーダーライセンス 〔 Ｈ×Ｈ 〕

影である人生の影 ページ10

各闇組織に雇われ組織の握る金を生み出す秘密を知るA。

組織は秘密を漏らされては困るのでAの始末をしたいがそれは不可能。


組織はやり返され痛い思いをした挙句『次の依頼もお待ちしてます』と笑われる。

組織を根絶やしにせず泳がせてはおくが『やり過ぎない様にね』と釘も刺されて。


ハンター協会副会長パリストン曰く

「ネテロ会長にそっくりですねー！」と言われるやり方。

相手をおちょくってしまうのはネテロ仕込の戦術だから。

そして相手を挑発する口ぶりはパリストン似になったが。





「ハンター協会にスカウトされる前にAと出会っていればな」


『旅団に入れと？ 無理無理、私は死ぬのはご免だもんねー』



幻影旅団は全員死を恐れない。

守るべきは蜘蛛、命ではない。



「違う。 ハンターの影にはさせなかった」


『…ッ……あ、あはは…』



もしそうだとしたら宇宙工学研究員のまま…

そこまで考えたが現実はもう変えられない。



『…影も悪くないよ、勝手に依頼受理の金額決められるし。

あ、今度ねコンプトン波長を目視計測できる機械買うのー。

ホラ λe=2.4263102367(11)×10−12m(6.5×10−10)なーんて計算してる内に散乱Ｘ線が…』



Aがこうしたゴチャゴチャした事を言うのは酒と一緒。

背負うには余りに重い仕事と先の見えない未来を忘れる為。


Aが本当に望んだ人生への希望をクロロが思い出させてしまったせいだ。

心に乱れがあれば任務へ支障をきたすし念を１００％出せなくなってしまう。


それは命取りだがクロロは言わずにはいられなかった。

Aは影になるべきではなかった。


それが証拠にAは毎夜酒に溺れ

味方も居ない敵地で一人戦っている。



「A」



クロロに腰を掴まれあっさり捕まる様になったのは一年程前。

Aがクロロに心を許した証拠…だとクロロは信じたい。



『綺麗な漆黒』



クロロの髪を触るその手で膨大な数の組織を葬ってきた。



「フェイにもそうやって随分派手に喧嘩してくれたな」


『あんなんで怒る？ 短気過ぎだよ』



フェイタンの発をいとも簡単に受け止めたA。

太陽の１００万倍という威力のブラックホールの力。


団員はフェイタンの発は危険と知って退避した。

だがその衝突の衝撃は凄まじく全員死に掛けた。


シズクはそれを根に持っているし

フィンクスのトラウマにもなった。



まあつまる所

Aは旅団全員の注目の的となった。

.

いつだって綱渡り→←影が見出した結論

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す