17：行くあて〜夢主SIDE〜 ページ19
その光景を見ていた金髪の男性は、やるな。 と楽し気に傍観していた。
そう思うなら警察を呼んでいただきたい。
ぼくは念のために、背骨を折った男の両腕を折った。
イルミさんやシルバさんに教わった方法をそのまま活用しているため、わりと楽に仕留められる。
背負い投げだって、てこの原理だし、腕力じゃ絶対無理。
「さて」
次は、どうしよう。
人質になっていた子どもはなんとか解放できたものの、正直、出血がまだ止まらないからきつい。
意識が朦朧とするためそう長くは立っていられない。
ふらつく足で、流れるように二人目の足を折った。
膝の逆カックンを応用し、そのまま蹴り飛ばしただけだが。
……あと三人。
「て、テメー何モンだ！！！」
「何者、と、言われましても」
少し血の付いたフォークを指で拭き取り、ぼくは顔を上げた。
「ただのしがない旅人ですよ」
フォークを男の首に当て、頸動脈を軽く切る。
ナイフよりは深く切れないが、場所が場所のため血は多く出る。
「……あは、そのままだと持って10分くらいですかね」
またハッタリをかます。
男は泣き崩れ首元を抑えた。
……あと二人。
ぼくは肘を男の頭部に振り下ろし、顔が地面に向かうのを利用し、そこで相手の顔を膝でつぶした。
多分、気絶したと思う。
……あと一人。
男は怖気づいたようにナイフを赤子のように振り回す。
これでよく強盗をしようと思ったものだ。
ぼくは軽く避け、そいつの仲間の一人から奪った拳銃を口の中にねじ込んだ。
「撃ちます」
「モゴォッ」
「３」
「２」
「１」
ぼくは引き金を＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿___
「ばん」
_____________引かなかった。
その必要は、ないし。
「き、気絶…？」
店員の一人がそう言ったと同時に店内から歓喜の声が漏れた。
すげえ、や、ありがとう。 の声が交差する。
だがぼくには届かなかった。
出血が収まらない。
ぼくは意識を手放した。
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RT - とても面白いです！続編頑張ってください！ (2018年8月30日 15時) (
レス) id: da0e7ea281 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ(プロフ) - 続編が出るのを心からお待ちしております！ (2018年2月23日 13時) (レス) id: 471f321dcd (このIDを非表示/違反報告)
シベリアンハスキー(プロフ) - 凄く続きが気になります！！更新お願いします！頑張ってください！！ (2017年10月29日 3時) (レス) id: a9a6ccf11e (このIDを非表示/違反報告)
お凛 - すごく面白い！続きがとても楽しみです！更新頑張ってください^ ^ (2017年9月7日 13時) (レス) id: 86a1ba0e04 (このIDを非表示/違反報告)
カクテル - 更新早くお願いします！（＾∇＾） (2017年8月16日 16時) (レス) id: 1f958aadd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花 | 作成日時：2017年3月25日 2時
