みんながうちあけてくれるまで10【RKRN】

母親　＿修正後＿ ページ28

華永「君のお母さんの場所なんだが、移動する心配はなさそうだから安心してくれ。」

『はい。』



私はずっと。


ずっと“お母さん”を探しているんだ。



年齢は覚えていないがまだ私が幼いときに住んでいた町が奇襲にあい一晩で崩落した。

その時に母は私をかばってどこかへ連れていかれた。

私は母が大好きだった。

いつも愛でてくれて、私を一番に考えてくれて、ずっと一緒にいてくれた。

大きくなったら、恩返しをしたいと思った。

それなのに連れていかれた。

連れて行った連中にこう言われた

「これからお前のおかぁちゃんは酷い目にあうだろうな、一生。それが嫌なら探し出して守ってみろ」

と。

その後、母の妹であった今の「仮母」の元に、「本当の母が見つかるまで」という条件で住ませてもらっている。

そう。だから今の家にいる“母”は“本当の母”ではないのだ。

そして、目標である母を見つけ出すには情報がとにかく必要。

守るためには強さも必要。

私は必死に毎日情報を聞き込み自分を鍛え、情報を得るのに有利で強さもあると考えた忍者になった。

なんでもいい。どんな情報でもいいから、情報を得るためならととにかく何でもやった。

フリーで色々なところを渡り歩き仕事をした。

仕事で稼いだ金は全部情報につぎ込む。

まぁそんな生活をして成長していき、現在母の居場所を知っているという華永城と手を組んだ。

私に母の居場所を教える代わりに華永に協力するという条件で。

チャンスは逃さない。

だってこれが最大のチャンスなのだから。








『私って、悪い奴。』ﾎﾞｿｯ

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