お や つ の 時 間

２０．年下とは罪深いもので ページ20

.





チソンの唇と手から伝わる温度、感じる鼓動も全てが痛かった。私は正直にメンバー何人かとキスをしたことがあるかと聞かれるとあると答える。だけどたまに遊びみたいなものだと捉える時もあるからそこに完全な恋愛感情はないと思っていた。

別に私はメンバーと付き合ってるわけではないけどこういう風に求められると応えてしまう。それで私が相手を付き合いたいと思うまで好きになるってわけではない。もちろん私達は普通の人間の次に芸能人でありお互いメンバー同士であること、それをお互いにちゃんと理解しているから恋人がするようなことをしていてるとしても恋人という存在になろうとしない。人間誰しも欲求があり、その中の愛の欲求くらいは誰かに頼むよりも私が満たしてあげた方がきっと良いはず。と、自分の価値観や思考が変わってチソンの行為になにも吃驚せずに受け入れようとしたんだと思う。


でも全てがすごく痛かった。チソンが昔、恥ずかしそうに耳を赤くしながら私が好きだと一生懸命に伝えてくれたあの日のずっと前から私を本気で愛していたことにやっと今触れた気がして、いとしくて、どうにかお返しをしてあげたくて、かなしかった。すごく。

「 もう寝ちゃいそう 」
「 んー そろそろ寝よっか 」
「 やだ やっと独り占めできたのに 」

チソンは低い声なはずなのに今日はなんだかすごく甘くて自然と胸が高鳴ってしまった。今も私に腕枕をされて抱きついてる。かわいい。こんなに赤ちゃんなのにあの時はすごく大人だった。どう勉強をしたんだろう、なんて考えてると変なこと考えてる、と図星をつかれた。その後に少しだけ話をしている途中で寝てしまったチソンからゆっくり離れて私の居た場所にぬいぐるみを置いて部屋を出る。そうしてリビングへ向かうとジェノとヘチャンはゲームしてるみたいと教えてくれたマークはもう寝かけていたから手を引いてロンジュンが寝てる部屋まで行く。いつものようにトントンとしながら寝かせた。そうじゃないと寝れないとか言うのがまたずるいくらい可愛いんだからなあ。ロンジュンが聞いてたら笑ってるぞ。

「 こっちおいで 」

リビングに戻りお菓子を食べようとすると無表情のジェミンにその手を止められたまま引かれて部屋に向かう。なんか腕を引く力の強さとか雰囲気からしてなんか嫌な予感しかしないんだけど、これ逃げた方が、、




.

２１．好きで仕方なかった→←１９．まだ慣れないアルコール

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す