お や つ の 時 間

０２．秘密のおまじない ページ2

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外に出て帰って来ればすぐ自分の部屋に篭って出ないことが多いからメンバー全員との接触が少ないのは当たり前だけど私の部屋に毎日来るメンバーはいる。

「 あー ゲームしすぎて疲れた 」

まずこの人だ。
疲労を感じさせる言葉を言えば大胆に私のベッドに寝転がるジェヒョンくんはテヨンくんのあつ森に一日中付き合っていてかなり疲れてるみたい。今はそんなのに気にしてられないくらい順調にプレイが進んでいるから構わずスルーでパソコンの画面に集中した。

「 くーちゃん 」

私の名前を呼べば立つようにお尻を叩くのはゲームに夢中になってると私に構って貰えないから後ろから抱き締めるくらいはしたいという合図。それに従えばジェヒョンくんがゲーミングチェアに座り私の腰を持って膝に座らせる、これが一定の流れだった。それがたまに可愛くは思うけど凄く邪魔で仕方ないから顔をつい顰めてしまう。なのに文句を言えないのが彼に弱い自分がいる。

「 ねえもういいでしょ 」

私の頭に鼻を埋めたり冷たい手を直にお腹を触ったりするからゲームを長くやるつもりだったのに集中が切れてしまって辞めようとパソコンをログアウトすれば退いて貰うように後ろを向いて言うと、素早く顎を掴まれてすんなり唇を奪った人はしてやったりの顔をして可愛く笑うのを見てわたしも一緒に笑う。

「 ふたりでいる時くらいオッパって呼んでよ 」
「 あー 忘れてた 」
「 いや忘れないで 」

コラ、と笑窪を見せながら頬っぺを両指で潰された。
ファン達への配慮も考えて一緒に暮らし始めた練習生の頃から年上にはくん付けで呼んでるけど二人でいる時は特別が欲しくてオッパ呼びとやらを要求されている。まあ正直に言えばどっちでもいいけどくん呼びがかなり癖付いてしまったみたい。一緒にベッドに入れば私と布団を独り占めしたいと言うくらいに布団ごと抱き着いてくるから抱き締め返せないけど、居心地はかなり良いから彼が居ない日は寂しくなるのかも知れない。それくらいに貰っているものも救われているものも多かった。

「 んね、いつものして 」

と前髪を柔らかく掻き上げれば長いまつ毛を見せ目を閉じたジェヒョンくんのおでこを優しく撫でる。することが少し子供っぽいかも知れない気がするけど二人にしか分からないおまじないをしないとお互いに寝れなくなってしまったみたいでちょっと哀しいね。

「 明日も良いものだけを見て、聞けますように。」





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