検索窓
今日:9 hit、昨日:25 hit、合計:14,952 hit

マーキング返し2 ページ27

太宰はAの首元を指先で2回程、トントンと触れた。



矢張りくすぐったくてAはまたビクッと反応。



「ここ。」



そう言われてAはつい数時間前の事を思い出し、声が漏れる。



「あっ!!!」


そして同時にトントンされた、基。中原に香水を付けられた首元を思わず手で隠す。



だがもう時すでに遅し。太宰は変わらないあの表情のまま、首元を隠す彼女の腕を掴む。



「中也の匂いがプンプンして鼻がもげそうなんだけど。」



「仕事でさっきまで会ってたので。中也さんと。」



Aは先程濁した質問に今更答えた。


そして、掴まれた腕を離してもらおうと抵抗する。が、なんだか押されていて、気づいた時には背中は壁にくっついていた。


目の前には太宰。後ろは壁。逃げ場は無い。



「ふーん。仕事…ね。君がそう言うならそうなんだろうね。」



Aは知っていた。“仕事”と言えば、太宰はそれ以上聞いてこない。なぜなら情報屋が客の情報を喋る事は禁忌であるから。その事を太宰はとてもよく分かっている。


Aは自分より背の高い彼を見上げる。



太宰は少し上がった彼女の顎先に軽く触れた。



「そうです、仕事です。」


Aはふいっと横を向いた。




直後。



先ほど軽く触れたのとは対照的に少し乱暴に、太宰は彼女の顔を下から掴んだ。


Aの顔は小さく、顎から頬くらいまでが彼の手に収まっていた。



「うっ…ちょっと、だざいしゃん、なに…」


顔を掴まれて非常に喋りにくそう。



「Aが顔背けるから。…全く。人のものにマーキングするなんて中也は躾がなってないな。」


太宰は掴んだ彼女の顔を更に上を向かせる。

マーキング返し3→←マーキング返し1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (64 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
121人がお気に入り
設定タグ:文豪ストレイドッグス , 太宰治 , ポートマフィア   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

かんぷ(プロフ) - せなさん» ありがとうございます☺️最近忙しくてなかなか更新できないのですが、読んでくださって嬉しいです☺️良ければまた読みにいらしてください (1月12日 21時) (レス) @page22 id: e2bef6b9e2 (このIDを非表示/違反報告)
せな(プロフ) - シンプルに言います。神ですね (1月9日 2時) (レス) id: fdd34e7dad (このIDを非表示/違反報告)
かんぷ(プロフ) - ふぁぁんでぇすさん» コメントありがとうございます。本当ですね😢すみません😢修正します。ご指摘ありがとうございます! (10月16日 21時) (レス) id: 6c4057c318 (このIDを非表示/違反報告)
ふぁぁんでぇす - 太宰さんの一人称「私」だったような(-.-) (10月16日 21時) (レス) @page5 id: 138a5f5117 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:かんぷ | 作成日時:2023年10月10日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。