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マーキング返し1 ページ26

どうにか森の所へ行く事を回避したAは、マフィアのビルを後にし、中也と別れた。



そのすぐ後だった。彼女のスマホが鳴った。



画面には太宰治の名前。



「もしもし。どうかしました?ーーえ、さっき仕事終わったとこです。…探偵社?今からですか?分かりました、向かいますね。」



日が落ちかけて空は夕暮れだが、電話の内容から察するに彼女は太宰に呼び出されたようで、探偵社へと向かうのだった。

















とある喫茶店の前を通り過ぎ、すぐ現れる階段を登る。



それなりにある階段を登りきると“武装探偵社”の看板がさがっているドアを開けた。



「こんばんはー…ってあれ?誰もいない…」



挨拶をして社内に入るが、呼び出した本人である太宰の姿さえ見えない。



「太宰さーん」


もう一度名を呼んでみる。すると、奥から物音が。



Aは物音のする方を見る。ガタガタとしていた物音が止み、次は足音が近づいてきた。



ガチャリ、とドアを開けて出てきたのは矢張り太宰だった。



「どうしたんですか、ガタガタして。何か探し物ですか?」


「いやー、新しい自 殺法を試してみようと思ってね!ドラム缶を探していたところだったのだよ!」



物騒な話のはずだが、聞いているAは驚きもしない。



「えぇーまたですかぁ。……ドラム缶って寮の前にありませんでしたっけ?」



その言葉に目を輝かせる太宰。一気に距離を詰めて、彼女の手を取る。



「流石だよ、A!!さっそく明日にでも試してみよう!」


「ふふっ。太宰さん喜びすぎ。でも心中するなら私と!ですからね!」



Aが笑った後、上機嫌だったはずの太宰が一変。真剣な表情に。



握っていた手を離し彼女の首元に顔を近づける。



息がかかりくすぐったかったのか、ビクリと反応する。



「…太宰さん?」



不思議そうに聞く。


太宰は少し離れて彼女の目をじっと見た。



「中也に会った?」


「え……」



太宰の問いに即答しないA。


中原に会った事は事実で、何も悪い事はしていないのだから素直に認めればいいのだが。



「中也に会った?」



先程と同じ問いを繰り返される。



「な、なんでですか?」



また返答を濁す。Aのこの返答の答えは太宰の表情にあった。


(え、なんで中也さん?別にやましい事してないし普通に会ったって答えればよかった?でも太宰さんのあの顔…怒ってる時の顔!絶対にそう!え、なんで怒ってる?)

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 太宰治 , ポートマフィア   
作品ジャンル:アニメ
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かんぷ(プロフ) - せなさん» ありがとうございます☺️最近忙しくてなかなか更新できないのですが、読んでくださって嬉しいです☺️良ければまた読みにいらしてください (1月12日 21時) (レス) @page22 id: e2bef6b9e2 (このIDを非表示/違反報告)
せな(プロフ) - シンプルに言います。神ですね (1月9日 2時) (レス) id: fdd34e7dad (このIDを非表示/違反報告)
かんぷ(プロフ) - ふぁぁんでぇすさん» コメントありがとうございます。本当ですね😢すみません😢修正します。ご指摘ありがとうございます! (10月16日 21時) (レス) id: 6c4057c318 (このIDを非表示/違反報告)
ふぁぁんでぇす - 太宰さんの一人称「私」だったような(-.-) (10月16日 21時) (レス) @page5 id: 138a5f5117 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かんぷ | 作成日時:2023年10月10日 1時

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