私、六つ子よりも強いんで。[おそ松さん][喧嘩松]

No.17 ページ19

『………９時半……』


早く来すぎたかな……


　


　


さっきまでの私は…
……遅刻という訳でもないのに走って学校に来て、クラスからの注目を一斉に浴びた。
今日はなんとなく真っ黒いマスクをつけていた。


弾んだ呼吸を整えるため丸い消しゴムをコロコロ転がしていたが、苦しさは全く変わらない。


むしろ、どんどん息が荒くなってきている気がする。


『何でだろう……』


……女子のような声が出てしまった。


隣の男子が引いているのが分かる。。
こいつこんな声出たんだ……という視線を投げつけられて、地味に傷ついた私の心。


　


しばらく悩んだ末、私はある結論に辿り着いた。


『あれだ、時間を気にしているんだ』


そう思い、私は教室を出てこの路地裏に来た……


　


　


『……何故待てなかった私…』


あと30分、ここでどうやって時間を潰すというのだ……


　


　

　


「Aちゃんおまたせ〜♪」

『！』


無意識にボーッとしていた。


顔を上げると、そこには赤いパーカーを先頭にこちらへ向かってくる６つの同じ顔。


赤はおそ松だな。


『おー』

チ「……時間より早いけど、どうする？」

『……始めるに決まってるだろ』

チ「言うと思った」


　


緊張感の漂う空気が流れ、私も真っ黒いマスクをしっかりとつけ直した。


　


…ここだけの話、私がマスクをつけ直したら、本気モードになった証拠である。

……3回しか使ったことないけど。


私の用意が出来たのを見計らってか、おそ松は薄く笑い、始まりの合図をした。


　


　


　


　


「さぁ、舞いの始まりだ」


　


〜・〜・〜・〜・
次少し流血表現あるかもです！

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