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どれだけ眠っていたのだろう。
たくさんの夢を見た気がした。
Aの指先がピクリと震える。
既に連絡をかけた人はほとんど集まっていた。
A、と加古さんが声をかけると、瞼も少し動いた気がした。
彼女はいたって普通に、朝起きるときのように目を開いた。
「A！」
「んんっ…？なに…」
薄く開いたその瞼から覗く瞳が、側にいた俺を捉えた。
「わああ！？秀次！？って私…え…なんでみんな…え」
少し頭を抱えて、全てを思い出した彼女は、ぽろぽろ涙を流して泣いた。
こんなに心が暖かくなったのは、いつぶりだろう。
なぜ、こんな気持ちになるのだろう。
一段落ついて部屋をあとにしようとすると、後ろから声をかけられた。
「ありがとう」
なんて返せばいいかわからず、無言で部屋を出た。
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作者名：にゃん | 作成日時：2017年7月23日 11時
