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向こうからの質問は初めてだ。
「伝わりにくい、もう一度」
『わたしか゛いないと ふく゛あいあるか(私がいないと不具合あるか)』
「生活面ではないよ。でも会いたいから」
『みすした からた゛あるとこたえたから さか゛させてしまう(ミスした、体があると答えたから 探させてしまう)』
彼女はどうやら、自分の捜索を求めていないようだ。
予期せぬドライな言葉に動揺するが イルミは努めて冷静に続ける。
「オレたちには良い知らせだよ」
『もとと゛おり(元通り)』
「?」
『わたしとて゛あうまえ(私と出会う前)』
「……ボクと出会ったことをリセットしたくて忘れさせたってこと?」
割り込んだヒソカの問いに、のろのろとした動きで選択されたのはYESだ。
二人は傷ついていた。Aにとって自分との関係は、元からなかったかのように消えても良いものだったのかと。
「……Aの考えは分からないけど、Aがいないと困る◇」
指示板は二分間YESと不明の間を往復して、停止した。
「明日も連絡するから♤」
質問ではない言葉に迷うようにして、ゆっくりとYESへ移動した。
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ルイ(プロフ) - mooさん» 通知がすごすぎてコメントに気付きませんでした🙏🏻複数作品お読み頂き&コメントもありがとうございます!楽しんで頂けたなら嬉しいです! (2023年5月9日 12時) (レス) id: 1984ade8f5 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - 面白かったです! (2023年5月9日 4時) (レス) @page45 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルイ | 作成日時:2022年4月19日 17時