122.痛みよりも ページ25
・
「っ、着いた……！」
やっと着いた会場。
乱れた息も整えずに私は会場に入った。
廊下を全力ダッシュしていたら、前方に四天宝寺のユニフォームが見えた。
「あの…っ！」
男「え？何ですか…………って黒部先輩！？！？」
目の前で驚いているテニス部員。
この人の名前も、記憶が無くなる前は知ってたんだろうな…
他人行儀にしたら、ダメだ。
悲しまれるのは嫌だから。
いつも通りを考えて、演じろ。
男「黒部先輩久しぶりです！もう、先輩ほんまに待ってたんですよ！
白石とかいつも騒がしいのに、ずっと黙っとってな…」
「そうなんだ……白石くんがそんなになるとは…」
男「…？あれ、先輩が白石呼ぶ時そんな呼び方…」
そうだ、呼び方もあるんだ…
私はどうにかはぐらかして、聞いた。
「えっと……で、今はどのくらい試合進んでるの？」
男「あーもう最初の白石の試合は始まってます。俺がトイレ来る前は確か…5-0で圧勝してたんで大丈夫やと思います！」
「分かった。ありがとう」
私はそう言って再び走った。
取り敢えず走り回った。
見つけた階段は取り敢えず登った。
すると、光が差し込んできた。
そこから外に出ると……
「……高い」
観客席からひょこっと前に出た、ベランダみたいな…
何かそういうところに来てしまった。
その時、下から「5-2！」という声が聞こえた。
連続で取られてるじゃん…っ
「っ…(何やってんの…白石くん…っ)」
下を覗くと、コートには青学の美人な男の子と白石くんと思われる人がいた。
顔が整った、白い髪の男の子。
…あれ、これ最初と一緒…
………最初っていつ…？
「っ…痛っ……！」
また頭が痛くなった。
でも、試合を見続ける私。
青学の子がネットを超え無くなる技を出して、白石くんが苦戦している。
あっという間に5-4。
苦しそうな白石くんの顔。
「っ、痛い痛い……っ！」
自分の右手が視界に入った。
疑問に思ってた、この包帯。
"包帯、お揃いやで"
「っ…」
"そんなん、俺の好きな笑顔やない"
"ただ、先輩と少しでも長く一緒にいたいんです"
"これ約束やで！"
"蔵………っ
……………ごめんね"
「っ、頑張れっ！！！蔵ぁぁぁぁぁあ！！！！」
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 190人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「テニスの王子様」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
栗ようかん(プロフ) - ユウちゃんさん» 喜んでえええええええええええええ！！！！！！ (2017年4月29日 16時) (
レス) id: 2cd9c9184b (このIDを非表示/違反報告)
栗ようかん(プロフ) - ユウちゃんさん» 頑張ろうね｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡身体的にもきてるけど、頭脳的にもちょっと足りない← 勉強とかサラサラなんだけどぉぉおお(泣)本当に心の支えはアニメだけだよ… (2017年4月29日 16時) (レス) id: 2cd9c9184b (このIDを非表示/違反報告)
ユウちゃん(プロフ) - 栗ようかんさん» 膝間付け！崇めろ！奉れ！ (2017年4月29日 10時) (レス) id: 21be5ef3c7 (このIDを非表示/違反報告)
ユウちゃん(プロフ) - 栗ようかんさん» うわチャリ通か〜大変だね(^^;;こっちもずっと立っとかなきゃ駄目だし満員だしﾔﾀﾞ(;ω;`お互いがんばろーね！私も白石君毎日見てるから結構元気いっぱいだったりする( (2017年4月29日 10時) (レス) id: 21be5ef3c7 (このIDを非表示/違反報告)
栗ようかん(プロフ) - ユウちゃんさん» 銀さんの南無阿弥陀仏かっこいいよなよな。イケヴォかよ銀さん……仏！！THE 仏！！！拝ませて！！てか拝んでほしい！！！ (2017年4月28日 14時) (レス) id: 2cd9c9184b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
