序章 ムリィフィネ計画 ページ2
『第二次ムリィフィネ計画』……
Aはその計画書を手に持ち、立ち尽くしていた。
宇宙発展局に勤め始めてから2年。
宇宙の「う」の字も味わってこれなかったAにとって、これ以上もない僥倖であった。
A:
「と、ところで、なぜ今更ムリィフィネ計画なんてものを再開するんですか?」
_____ムリィフィネ計画。
それは10年前、大失敗に終わった惑星侵略及び移住計画のことだ。
チキュウが太陽に近づきすぎた現代、チキュウにいる人類はもはや地上で暮らせなくなり、泣く泣く太陽も月も、人類を魅了してきた様々なシゼンを見れぬままでいる。
そんな時、一つの惑星が発見された。
その星は、過去のチキュウのような豊かな自然に恵まれており、豊かな資源にも恵まれているようであった。
チキュウ人類はいつしかそれを欲するようになった。
あらゆる投資家はその星を手に入れるために大金を投資し、各国は国をあげて競い合うように宇宙へ進出した。
だが、国々が争っていてはその惑星の領域に入ることすら許されなかった。
そこで計画されたのがムリィフィネ計画である。
この計画により、国同士が連携してようやくこの惑星の領域に入ることが出来たのである。
______だが、それが出来ただけで他はうまくいかなかった。
惑星侵略など夢のまた夢。
結果として、犠牲1万人に対し、惑星の捕虜を5人ほどとれただけであった。
A:
「あんなに犠牲を出したムリィフィネ計画……。今更再開したところで、」
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作者名:cyan- | 作成日時:2021年3月9日 22時