先生の恋愛事情 C.Y

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携帯のアラームの音で目が醒める。



覚醒しきってない頭で枕元の携帯に手を伸ばしアラームをとめる。



起きなくちゃと思う反面、中々布団から出られない。




「あー寒い。出たくない…」





1人ごねてみるも、起きなきゃいけない事実は変わらないし、こうしてる間にも時間は進む。




渋々布団から出て洗面所で顔を洗いリビングでTVをつけて朝ごはんのパンを食べる。



情報番組の時計のキャラクターが伝える時刻は家を出る30分前。



「急がなくちゃ…」



もう少し早く起きればいいんだろうけど、6時前半の電車にのるために今起きてる5時半が精一杯。





超特急で歯を磨いて、髪を整えて、着替えて、化粧をして…。




仕事用のカバンを持って飛び出すように家を出るのはいつものこと。




早足で駅まで向かって改札を抜け駆け足で階段をのぼるからホームに着く頃には完全に息が上がる。






「はぁー…はぁー…間に合った…」



乗る予定の電車が着くまであと3分。




走ったせいで乱れだ髪を手ぐしで整えていると後ろから”おはようございます”声をかけられた。




振り返るとそこにいたのは知念くん。




「あっおはよー」



知「走ってきたんですか？」



「うん。いつも時間ギリギリになっちゃって。余裕もって行動しなきゃとは思うんだけどね。」



知「僕割とサクッと起きれるし支度も早いタイプですけど…朝早くて結構キツイです」



「んーでもなんか朝から完璧だよ知念くん。…若いっていいね、うん。」



髪も服も全く乱れてない爽やかオーラを放つ知念くんがすごく眩しい。




知「僕実は走るの嫌いなんです。だから走らなくていいように行動します。」



「体育の先生なのに…？」



知「運動神経はもちろんいいですよ。」



こんな発言も知念くんが言うと全然嫌味に聞こえないから不思議。





軽快な音楽とともにやってきた電車に乗り込む。



知「あ、本当に空いてますね。」



「そう。だから私はいつもこの時間にしてるの。学校ついてからちょっと時間あいちゃうけどね」



知「今日から入学式までは何するんですか？」



「んー多分クラス名簿の作成とか書類まとめたりとかして…時間割の調節も授業内容の確認もしなくちゃいけないし…。」



知「聞いただけで疲れる気がします。」



「知念くんと涼介くんは学校の事も覚えなくちゃだから本当大変だよね。」

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