無表情の特級呪術師は夏油傑の妹 (ページ10)

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復讐8 ページ10

(Aside)

やっとみつけた

ずっと探してた

呪霊ごたくさんいたので邪魔だと思って全部消した。

黒ずくめの人達がたくさんこっちを見ていたが、そんなのが気にならないほど、私は目の前の法衣を着た人物にしか興味がなかった。

私は"夏油傑"にどうしても聞きたいことがあった

心を失った今でもずっと聞きたかったこと

『私は本当にお兄ちゃんに愛されていたのか』

だけど、それを聞く前に、夏油傑が先に言葉を発した。

夏「君は誰かな？」

頭が割れるかと思うほどに痛くなった。

あぁ。そうか。

お兄ちゃんはもう居ないんだ。

そんな私のことを露知らず、夏油傑は言葉を発し続けた。

夏「私の呪霊たちを一掃するなんて、いい術式を持っているね。どうかな、私の家族になり、大いなる目的のために、一緒に来ないかい？」

"家族"

その言葉は私を10数年縛ってきた呪いだった

貴「行かない。私は、お前を殺す。」

そう言って、殺そうと手をの伸ばした。

だけど、あんなに殺そうと思っていたのに、何故か伸ばした手を下ろしてしまった。

夏「君に私が殺せるかな？ま、楽しみにしてるよ」

そう言って、今度こそ夏油傑は行ってしまった。

何も感じないはずなのに、よく分からない感情がして、気持ちが悪くて、頭が痛くて、吐き気がして、

私はその場に倒れた。

意識を失う直前に、お兄ちゃんに昔聞いたような、

きれいな白い髪が見えた気がした。