無表情の特級呪術師は夏油傑の妹 (ページ30)

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最終章4 ページ30

(Noside)

五「あははー。この子ー？」

乙「あっ、その子って、この前の...」

パ「いきなり現れて、呪霊一気に倒したやつじゃん！」

棘「高菜！」

五条は少女の背を軽く押して前に出す。

五「この子は、夏油傑の妹、夏油Aちゃんデース！今日から、高専の1年生だよ。階級は特級かな？」

「「「「特級！？」」」」

1年生全員が声を合わせて驚く。

それもそうだろう。乙骨は例外だが、特級なんて、冗談レベルで聞くくらいなのだから。

希「いや、ツッコミどころありすぎだろ！！」

五「こいつら反抗期だから、僕が紹介するねー」

Aは心做しか、呆れたような目で五条を見る。

五「呪具使い、禪院真希。呪言師、狗巻棘。元特級非呪者、乙骨憂太。パンダ。」

貴「(パンダ？立って、喋ってる。)」

Aは、地味に混乱してい。

表情は少し豊かになったように思えるが、初めて見る人からは無表情に見えるだろう。

そんなAを露知らず、五条はどんどん話を進めていく。

五「この子はいろいろあって、呪術高専に通うことになったから、みんな仲良くしてねー。」

貴「よろしくお願いします？」

希「まっ、よく分かんねーけど、よろしく。女同士、仲良くしようぜ！」

パ「これからよろしくなA」

棘「すじこ」

乙「よろしく、Aさん！」

楽しげな皆を見ていると、Aの心も、少しずつ晴れていった。

そんなAを、五条は嬉しそうに見ていた。

これから始まる新たな少女の物語。

その先に待つのは、少女の明るい未来か、それとも、新たなる壁か。

――――――時の歯車は、動きつつある。