無表情の特級呪術師は夏油傑の妹 (ページ13)

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復讐11 ページ13

(Aside)

目が覚めたら、知らない場所にいた。

白い天井に、消毒の匂い。

ぼぅーっと天井を眺めていると、綺麗な女の人にのぞき込まれた。

家「気分はどうだ？」

貴「...」

話しかけられたが、ここ何年も人と話していなかったため、どう答えれぼいいのか分からなかった。

それに、信用もできない。

家「いきなりですまないな。私は家入硝子。
ここ、呪術高専の医師をしている。」

貴「...」

私は呪術高専？というところにいたようだ。

家入さんを睨んでいると、気を失う前に見た白髪が話しかけてきた。

五「僕は呪術高専の1年の担任をしてる五条悟。」
五「起きたばかりのところ悪いけど、君、何者？
夏油傑とは、どういう関係だ？」

五条という人は、少し強めに聞いてきた。

このまま話さないと、変な濡れ衣を着せられそうなので、素直に話すことにした。

貴「私の名前は、夏油すず。夏油傑の妹です。」

五･家「！」

五「そっか。僕達は夏油傑の同級生だよ。」

そういえば、まだお兄ちゃんと家族だったとき、
家に帰ってきたお兄ちゃんが、お友達の話をしていたな、と思い出した。

そして、この人なら少しだけ、信用できるんじゃないか、と思った。

きっと私はお兄ちゃんを殺せない。

それは身をもって知ってしまった。

だから私は頭を下げてお願いした。

貴「私は、夏油傑...お兄ちゃんを殺したい。
それをなせるなら私はどうなったってもいい。」

どうして殺したいのか。

理由はとっくに忘れた。

もしかしたら、理由はなく、ただ、生きるための糧が欲しかっただけなのかもしれない。

貴「だから、どうか、協力してください。」

まだ上手く立てなかった私は、ベットの上で頭を下げた。

すると、頭の上に、懐かしい、もうずっと感じていなかった、人の温もりを感じた。

とても暖かかった。

五「うん。いいよ。協力しよう。」

そう優しい声で言ってくれた。

少しだけ、嬉しいと感じたのは、きっと気のせいだろう。

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