無表情の特級呪術師は夏油傑の妹 (ページ11)

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復讐9 ページ11

(Noside)

「夏油傑―――呪霊操術を操る、特級呪術師」

ホワイトボードが資料を埋め尽くす、
呪術高専の一室。

集まった面々に、集積した夏油についての情報を説明する伊地知の声が響いていた。

伊「主従制約のない、自然発生した呪いなどを取り込み、操ります。設立した宗教団体を呼び水に信者から呪いを集めていたようです。元々所持していた呪いもあるハズですし、ここ数年、呪いの報告数が減少傾向にあったことも考慮すると、数二千というのもハッタリではないかもしれません。」

夜「だとしても、統計的にはそのほとんどが2級以下の雑魚。呪詛師だってどんなに多く見積もっても50そこらだろう」

そう分析する夜蛾に、五条が意見を述べる。

五「そこが逆に怖いところですね。アイツが素直に、負け戦を仕掛けるとは思えない。」

その意見に、誰も反論出来なかった。

五「それより、さっきの女児のこと。何か分かった？」

伊「いえ...。」
伊「それは、彼女が目覚めないことにはなんとも」

五「...」

五条は女児のことが気がかりで仕方がなかった。

さっきの話ぶりだと、恐らく彼女と夏油は知り合いだろう。

しかし、夏油にはその様子がなかった。

五「(何かが引っかかる。)」

そうこつ五条が考えを巡らせてるうちに、話し合いはまとまっていた。

夜「OB、OG、それから御三家！」
夜「アイヌの呪術連にも協力を要請しろ」

最大範囲の協力要請―――御三家の名だけでもただ事ではないのに、北方にまで話を通すとなれば、いよいよ徹底的だ。

夜「総力戦だ！今度こそ夏油という呪いを
完全に祓う！」

夏「とか...息巻いてんだろうな、あの脳筋学長」