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真咲Side
宙に半ば強引に腕を引かれて、地下の部屋に降りる。
ちょうど、健水くんたちが何かの準備をしているところで、宙も何の躊躇いもなくその部屋に入っていく。
俺も、宙の後に続いて中に入る。
真咲「えっ?ちょっ……宙?これは?」
開かれた扉の中には、沢山の拳銃。
見たことのない大きいものまである。
でも、これだけは分かる。
これは、日本の警察が指定している拳銃の型じゃないし、この前持たされた護身用の可愛いサイズのピストルでもない。
本当に…
この人たちはいったい何者なんだろう。
皆さんも宙も…
その訳の分からない塊を、2個も3個も身に着けていく。
固まったまま、その様子をじっと眺めている俺に光黄くんがいつもの俺の護身用ピストルを渡しながら言った。
光黄「俺たちはね特別武器庫の所有権を持っているんだよ。この警視庁内のごく一部の部署の人だけがここに保管される特殊武器を使える権利がある。浦正くんとか俺たちとかね?」
健水「驚かせてごめんや?でもこれは強制任務とちゃうから、行きたくないんやったら行きたないって今のうちに言うてほしい。そやけど、このピストルを受け取ったんやったら、最後まで逃げることは許さん。」
怜生「大丈夫。俺らがいるし、いざとなったら浦正くんとかの班が助けてくれるし、お前みたいなヘナチョコに俺らみたいな武器は持たさねぇから。」
宙「僕じゃ頼りないかもだけど…真咲のことはみんなで絶対に守るよ?」
俺に差し出されたピストルがすごく重いものに感じた。
でも、俺の中で答えは決まってる。
風男塾に入った以上は、皆さんのルールで皆さんと一緒にやっていくって決めたじゃないか。
警官としての正義感を捨て、俺としての正義を貫くため…
その拳銃を受け取った。
もう何でもいい。
行くことは、上に取り次いであるらしいし。
PiPiPi))
その時…
健水くんのタブレットが鳴った。
青明寺「お前ら、来るときまた物騒な武器持ってくるのか?」
健水「そのつもりだよ。」
青明寺「先に言っとくが、ぶっぱなすのだけはやめてくれよ?」
健水「分かってるって。浦正くん。」
健水くんがそう言ったのを最後に…
通信が終わった。
でも、この人たち…
絶対、派手に暴れるつもりだろ。
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