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光黄Side
あの後、宙の解剖実験が無事に終わって。
いいタイミングで出前も揃ってみんなでご飯。
今日も定刻通りのお昼休憩。
真咲「良くあの状況を見た後なのに食べ物が喉を通りますね?宙なんて特にそうだよ。」
そんなことないよ〜って言いながら残りの餃子弁当を掻き込んだ。
真咲から…
はぁ))
とため息が漏れた。
健水が20分後にファイリングを始めると伝えると、いっきにみんなが刑事の目になって、各自準備をし始める。
そんなところのメリハリだけはしっかりしてると思う(笑)
20分後…
静かにテーブルに集まってくるみんな。
その顔は、刑事の顔ではない。
何か別のもののような顔。
まず、俺からの聞き込み結果の説明。
そして、健水からの遺体の状況説明。
怜生からの瓶の付着成分の結果説明。
真咲からの目撃情報の説明。
そして、宙の司法解剖および病理解剖の結果になった。
宙「薬は、瓶に入っていた睡眠薬でほぼ間違いないよ。死因もやっぱり窒息死だった。」
真咲「じゃあどうして殴られたんだろう…」
宙「実は日下部さんの病理解剖の結果、彼女が日常的に睡眠薬を服用していた可能性が浮上したんだ。夜勤明けに飲んだんだと思う。薬も溶け切って無かったし。薬が溶け切ってないってことは、睡眠薬は効く前だった。そして、その薬を服用してから20分たたないうちに、犯人は彼女を殺しているはずだ。一般的な睡眠薬が効くまで約20分。犯人はきっと、腹部を殴って気絶させ、首を絞めた。こんな感じだと思う。」
みんなが真剣なまなざしで、宙の話を聞く。
真咲が…
真咲「さすが、宙…」
と呟いた。
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