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怜生Side
みんなで、死体に手を合わせたあと…
浦正くんが説明を始めた。
青明寺「被害者は、日下部みどり。51歳女性。この近くの総合病院の看護師だ。死因は首の圧迫による窒息死。死亡推定時刻は昨夜の午前2時頃だと断定。前後30分は見たほうがいいだろうな。」
浦正くんの説明を聞いて、腑に落ちなかった健水くんが浦正くんに聞いた。
健水「浦正くん。でも俺らは、変死やって聞いてきたんですけど。今の説明やったら、ただの窒息死やないですか。」
確かに変だとは思ったけど、あまり気に留めなかった。
それよりも、気になったのがこういうことに詳しいはずの宙が口を挟んでこないこと。
不思議に思って、宙を見てみるとまじまじと死体を観察する宙。
どこか悲しげな顔をした。
まぁ、いつもネガティブ思考ぎみではあるかもしれない。
宙「これは、ただの窒息死じゃない。直接的な死因が窒息死なだけだよ。この机の上の薬瓶。腹部にある殴られた痕。よく観察しないと気が付かない。日下部さんの死因の一つに薬の投与があったから変死って判断したんですよね。でも、なんで殴られてるのかは謎だね。殴って気絶させたなら薬なんて必要なかっただろうし。あれだけ痣が残るほど殴られて意識はなかっただろうし…」
静かだったのは、どうやら考え込んでいただけのよう。
その宙の説明を聞いて、浦正くんが相槌をうった。
青明寺「あぁ、だから俺らだけじゃ窒息死とも毒殺とも決めかねて、変死っていう体でお前らを呼んだんだ。」
宙「なるほどです。」
健水くんは死体の気になる部分をカメラでパシャパシャ撮り始めた。
光黄くんと真咲で、他の捜査員の方に聞き込みを始めた。
どうやら、薬の入手ルートを聞き出しに行くらしい。
俺？
俺は勿論…
机の上の薬が何なのか。
鑑識セットで調べるんだよ。
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